SCHD配当金はいくら?楽天とSBIの分配金やSCHDが買える証券会社などを解説
はじめに
SCHDの配当金はいくらもらえるのか、気になっている方は多いのではないでしょうか。SCHDは高い配当利回りと、安定した成長が期待できる企業で構成されていることから、特に長期投資家から非常に人気のあるETFです。
本記事では、楽天SCHDとSBI・SCHDの分配金情報や具体的なシミュレーションを通して、SCHDの配当利回りや配当金と投資信託の違い、長期投資にSCHDが向いている理由を分かりやすく解説します。
また、楽天SCHDの分配金はいつ受け取れるのか、2025年の分配金情報と予想、そしてSCHDに投資できる証券会社についてもまとめ、あなたの「schd 配当金 いくら」という疑問に徹底的にお答えします。
この記事を読むと、以下の4つのポイントがわかります。

SCHDの配当金はいくらもらえる?分配金の基礎知識
楽天SCHDやSBI・SCHDといった投資信託は、米国の高配当ETFである「シュワブ・米国配当株式ETF(SCHD)」に連動することから、高い配当利回りを期待する投資家から大きな注目を集めています。
しかし、実際に「いくらの配当金がもらえるのか」「どのような仕組みになっているのか」といった具体的な疑問を持つ方も少なくありません。
このセクションでは、楽天SCHDの分配金額や計算方法、SBI・SCHDとの違い、そしてSCHDの配当利回りの特徴について、詳しく解説します。
配当金と分配金の違いとは
配当金と分配金は、どちらも投資家が受け取るお金ですが、厳密には支払われる元が異なります。
配当金
配当金は、企業が事業で得た利益の一部を、株主に対して直接還元するものです。株式会社の株式を保有していることで受け取ることができます。
分配金
分配金は、投資信託やETF(上場投資信託)が、投資先の企業から受け取った配当金や利子、株式の売買で得た利益などをまとめて、投資信託やETFの保有者に支払うお金のことです。
簡単に言うと、企業が支払うものが「配当金」、投資信託やETFが支払うものが「分配金」となります。
SCHDにおける配当金と分配金
SCHDの場合、SCHDというETFは、その中に含まれる多くの米国企業から配当金を受け取ります。そして、その受け取った配当金をまとめて、SCHDの保有者へ分配金として支払っている、という仕組みになります。
したがって、SCHDに投資することで、間接的に多くの企業の配当金を受け取っていることになります。
楽天SCHDの分配金はいくら?
楽天・高配当株式・米国ファンド、通称楽天SCHDは、米国に上場しているETFである「SCHD」を主要な投資対象とする投資信託です。2025年2月には、設定後初の分配金として1口あたり85円が支払われました。
この分配金は、2025年2月25日時点の基準価額10,595円に基づいています。この単発の分配金をもとに年間の分配利回りを試算すると、約3.2%になります。
楽天SCHDの公式サイトで公開されている情報によると、投資金額に応じた分配金の目安は以下の通りです。
投資金額 | 1回あたりの分配金目安 |
10万円 | 802円 |
100万円 | 8,023円 |
240万円 | 19,254円 |
具体的な計算例として、投資額80万円で配当利回り3.6%と仮定した場合、年間の配当金は28,800円と計算されます。楽天SCHDは年4回の決算が行われるため、1回あたりの分配金は約7,200円となります。
ただし、実際に投資家が受け取る金額は、税金が差し引かれた後の金額であることに注意が必要です。また、特定口座とNISA口座では税金の扱いに大きな違いがあります。
NISA口座を利用することで、通常約20%かかる分配金への税金が非課税になります。
SBI・SCHDの配当金はいくら?
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド、通称SBI・SCHDも、米国の高配当ETF「SCHD」に連動する人気の投資信託です。
SCHDの配当実績に基づいて分配金額が決定され、2023年時点でのSCHDの配当利回りは約3.5%から4.0%とされています。
100万円を投資した場合、年間で受け取れる配当金の目安は以下のようになります。
投資額 | 年間配当金(税引き前) | 月間平均配当金 |
100万円 | 35,000円(利回り3.5%で計算) | 約2,916円 |
ただし、SBI・SCHDは分配金が支払われると自動的に再投資される運用方針を採用しているため、投資家の銀行口座に直接現金が振り込まれるわけではありません。
受け取った分配金はファンドの基準価額に組み込まれ、その結果、保有口数が増加したり基準価額が上昇したりすることで、長期的な資産の成長に繋がる仕組みとなっています。
この自動再投資の仕組みは、複利効果を最大限に活用し、資産を効率的に増やす上で非常に有効です。
なお、為替レートの変動も、日本円で受け取る分配金の金額に影響を与える重要な要素です。米ドル建てで支払われる分配金は、円安時には増加し、円高時には減少する可能性があります。

楽天SCHDの具体的な分配金シミュレーション
楽天SCHDは、現在約3.6%の配当利回りがあるとされています。これは、年間に投資元本の3.6%の分配金が受け取れることを意味します。
この数値を基に、具体的な投資金額でのシミュレーションを行ってみましょう。
計算例:80万円投資した場合
- 年間の配当金計算 80万円 × 0.036(3.6%) = 28,800円
- 1回あたりの分配金計算 楽天SCHDは年4回(2月、5月、8月、11月)の決算が行われるため、年間配当金を4で割って1回あたりの分配金を算出します。 28,800円 ÷ 4 = 7,200円
したがって、楽天SCHDに80万円を投資すると、1回あたり約7,200円の分配金が受け取れる計算になります。
ただし、この金額は税引き前の目安です。実際には、受け取る分配金に対して約20%の税金が課されます。
- 特定口座・一般口座の場合: 28,800円 × (1 – 0.20315) = 23,015円(年間手取り額)
- NISA口座の場合: 税金は非課税となり、28,800円全額を受け取れます。
このように、利用する口座の種類によって手取り額は大きく変動するため、新NISAの成長投資枠を活用することが、より効率的な資産形成には不可欠です。
楽天SCHDとSBI・SCHDの比較
楽天SCHDとSBI・SCHDは、どちらも米国高配当株ETFのSCHDに連動する投資信託ですが、いくつかの重要な違いがあります。
比較項目 | 楽天SCHD | SBI・SCHD | Tracers SCHD |
信託報酬 | 0.1238% | 0.1227% | 0.10725% + 0.06%(ETF経費率) |
分配月 | 2月、5月、8月、11月 | 3月、6月、9月、12月 | 1月、4月、7月、10月 |
販売会社 | 楽天証券のみ | SBI証券のみ | SBI証券、マネックス証券、松井証券など |
信託報酬は、運用をファンド会社に任せる手数料であり、保有期間中に継続的にかかるコストです。SBI・SCHDは楽天SCHDよりもわずかに低い信託報酬に設定されています。
また、分配月が異なるため、これらを組み合わせることで毎月分配金を得るポートフォリオを構築できる点も注目に値します。
例えば、楽天SCHDとSBI・SCHD、さらにTracers SCHDを保有すれば、年間を通して途切れることなく分配金を受け取ることも可能です。
SCHDの配当利回り
SCHDは、配当利回りの高さと安定性を兼ね備えたETFとして、世界中の投資家から高く評価されています。
2025年8月時点の直近配当利回りは3.93%と報告されており、これは他の主要な高配当ETFと比較しても高い水準です。
主要な高配当ETFの配当利回りは以下の通りです。
- SCHD:3.93%(100銘柄)
- SPYD:4.68%(77銘柄)
- HDV:3.09%(81銘柄)
- VYM:2.57%(約400銘柄)
(出典:各ファンド情報より作成)
SCHDの最大の特徴は、単に高配当であるだけでなく、財務の健全性や10年以上の連続増配実績を基準に銘柄を選定している点です。
これにより、単なる高配当銘柄の寄せ集めではなく、長期にわたって安定した配当成長が期待できる優良企業に厳選投資する運用方針が貫かれています。
これが、長期的な資産形成を目指す投資家にとって大きな魅力となっています。
SCHDの配当金はいつ、どうやって受け取る?
SCHDへの投資を検討している多くの人が気になるのが、「いつ、どのようにして配当金を受け取ることができるのか」という点でしょう。
SCHDは米国に上場するETFであり、その配当スケジュールと、国内の投資信託である楽天SCHDやSBI・SCHDの分配スケジュールは異なります。
このセクションでは、それぞれのスケジュールや、配当金と分配金の違いについて詳しく解説します。
楽天SCHDの分配金はいつ?
楽天SCHDは、年に4回、2月、5月、8月、11月に決算が行われます。この決算期ごとに、分配方針に基づいて分配金が支払われます。
SBI・SCHDが連動する米国ETFであるSCHDの配当月は、3月、6月、9月、12月です。このように、楽天SCHDとSBI・SCHDは分配月が異なるため、両方のファンドを保有することで、実質的に異なる月に分配金を受け取ることが可能になります。
例えば、2月に楽天SCHDから、3月にSBI・SCHDからと、受け取りタイミングを分散させる戦略も考えられます。
楽天SCHDの分配金情報と予想
楽天SCHDは、2025年2月に初めての分配金が支払われました。投資家の間では、今後の分配金に対しても高い期待が寄せられています。
2025年6月には、1,641,480口を保有する投資家が11,490円の分配金を受け取ったという情報もあり、四半期に一度1万円を超える不労所得を得ることも十分に可能です。
これは、安定した現金収入を目的とする投資家にとって大きな魅力と言えるでしょう。
今後もファンドの運用状況や構成銘柄の業績次第で分配金額は変動する可能性がありますが、SCHDの長期的な増配実績を考慮すると、安定的な分配金の支払いが期待できます。

配当金と投資信託の違い
投資の世界では「配当金」と「分配金」という二つの言葉が使われますが、これらは厳密には異なる概念です。
- 配当金:企業が事業活動で得た利益の一部を、株主に対して直接還元するものです。
- 分配金:投資信託やETFが、投資先の企業から受け取った配当金や利子、売買益などを原資として、ファンドの保有者に支払うものです。
つまり、投資信託を通じて得られるのは「分配金」であり、これは投資対象となる企業からの「配当金」が元になっています。この違いを理解することで、投資の仕組みがより明確になります。
長期投資にSCHDが向いている理由
SCHDは、長期的な視点での資産形成を考える投資家にとって、非常に優れた選択肢の一つです。その最大の理由は、SCHDが投資対象とする企業の選定基準にあります。
『株式投資の未来』(ジェレミー・シーゲル著)といった投資の名著でも説かれているように、長期的に大きなリターンをもたらすのは、安定して利益を生み出し、配当を継続的に成長させることができる「永続する会社」です。

SCHDは、まさにこの理念に基づいて、財務の健全性が高く、10年以上の連続増配実績を持つ優良企業100社に厳選投資しています。
さらに、受け取った分配金を再び投資に回す「再投資」を行うことで、複利効果が働きます。複利効果とは、投資で得た利益が元本に組み込まれ、その増えた元本がまた利益を生み出すことで、雪だるま式に資産が増えていく効果です。
SBI・SCHDのように自動的に再投資を行うファンドも存在し、手軽に複利効果を享受できます。
これらの特性から、SCHDは短期的な売買で利益を狙うのではなく、時間を味方につけて着実に資産を築いていく長期投資に最適なファンドと言えるでしょう。
SCHDに投資できる証券会社
現在、米国の高配当ETFであるSCHDは、日本の証券会社では直接購入できません。しかし、ご安心ください。SCHDを主要な投資対象として運用される、国内の投資信託が複数存在します。
これらの投資信託を購入することで、間接的にSCHDに投資することができ、多くの投資家がこの方法を活用しています。
日本で購入できる主なSCHD関連の投資信託は、以下の3つです。
- 楽天・高配当株式・米国ファンド(愛称:楽天SCHD)
- SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・SCHD)
- Tracers DJ USディビデンド100(米国高配当株式)
それぞれのファンドには、信託報酬や分配月、購入できる証券会社に違いがあります。
投資信託ごとの特徴と選び方
ご自身の投資スタイルや、すでに利用している証券会社に合わせてファンドを選ぶことが重要です。
楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)
このファンドは、楽天証券でのみ購入可能です。最大の特徴は、年に4回の分配月が2月、5月、8月、11月に設定されている点です。
これは、米国ETFのSCHD自体の配当月(3月、6月、9月、12月)とは異なるため、他のSCHD関連ファンドや米国ETFと組み合わせることで、分配金の受け取りタイミングを分散させることができます。信託報酬は0.1238%(税込)と、低コストで運用できるのが魅力です。
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SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(SBI・SCHD)
このファンドは、SBI証券でのみ購入可能です。分配月は3月、6月、9月、12月で、これは米国ETFのSCHDと概ね連動しています。注目すべきは、分配金を自動的に再投資する運用方針である点です。
投資家は直接現金で分配金を受け取るのではなく、自動的にファンドの基準価額に組み込まれることで、複利効果を最大限に活用できます。信託報酬は0.1227%(税込)と、3つのファンドの中で最も低く設定されており、コストを重視する投資家にとって有利な選択肢と言えます。
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Tracers DJ USディビデンド100(トレーサーズSCHD)
このファンドは、SBI証券、マネックス証券、松井証券など、複数の証券会社で購入できます。

分配月は1月、4月、7月、10月に設定されており、楽天SCHDやSBI・SCHDと組み合わせることで、毎月分配金を受け取るポートフォリオを構築することも可能です。
信託報酬は0.10725%(税込)と、3つのファンドの中でも特に低い水準ですが、これに加えて実質的な運用コストとして投資対象のETF経費率0.06%が加算される点に留意する必要があります。
証券会社選びのポイント
すでに楽天証券やSBI証券の口座を持っている方は、それぞれの証券会社が提供するSCHD関連ファンドを選ぶのが最も手軽です。もしこれから口座開設を検討している場合は、ご自身の利用したいサービスや、他の投資商品の取り扱い状況なども考慮して総合的に判断することをおすすめします。
例えば、新NISAのつみたて投資枠や成長投資枠の使い勝手、ポイント還元率、アプリの使いやすさなど、様々な観点から比較してみると良いでしょう。

現在のブログ管理人ワッシーのSCHD運用状況と分配金について
2025年8月現在でのSCHDに投資している状況ですが、受取型と少額ですが再投資型に分けて保有しています。


トータルリターンに関してはS&P500やオールカントリーなどのインデックス投資に比べて少ないのは致し方ないですね。
受取型での分配金の受取金額は以下の通りです。

毎年4回、分配金の受取があるのはうれしいです。インデックス投資とは別に高配当株の分配金の受け取ることも経験することができて貴重な勉強になりました。
これからも新NISAの成長投資枠を利用して積み立て投資をしていこうと思います。
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楽天・SCHDの配当金はいくら?まとめ
これまでSCHDの分配金について、様々な角度から詳しく解説してきました。SCHDは単に配当利回りが高いだけでなく、企業の財務健全性や長期的な成長性も考慮して銘柄が選定されているため、安定した配当収入を期待する投資家にとって魅力的な選択肢の一つです。
また、米国ETFのSCHDを直接購入するのではなく、楽天SCHDやSBI・SCHDといった国内の投資信託を利用することで、手軽にSCHDへの投資が始められます。それぞれのファンドには分配月や信託報酬に違いがあるため、ご自身の資産形成の目標に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
配当金という形で定期的な収入を得る喜びを味わいながら、複利の力を活用して長期的に資産を増やしていく。SCHDは、そんな賢い投資を実践するための強力なツールとなるでしょう。この情報が、あなたの投資判断の一助となれば幸いです。
※投資に関する情報は、その内容を保証するものではありません。 実際の投資判断にあたっては、必ずご自身で情報を確認し、リスクを十分に理解したうえで、ご自身の責任に基づいて行ってください。 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資戦略を推奨するものではありません。
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