レバレッジETF運用実績と反省|TMF塩漬け・TSLL急落の失敗談【2026】

レバレッジETF運用実績 TMF・TSLLの失敗と反省(砂浜でくずれた砂の城を見つめるワッシーたち) ETF
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「TQQQやSOXLみたいなレバレッジETF、実際に持っている人は結局もうかってるの?」――この記事では、ワッシーが実際に保有しているレバレッジETF7銘柄の運用実績(損益)を、証券口座の数字そのままで公開します。

合計は+4,214ドル(+43.6%)のプラス。でも中身は7銘柄中4銘柄がマイナスで、米国債3倍のTMFは逓減+株式併合を経て半分以下の塩漬け、テスラ2倍のTSLLは最高値で売っていれば+800ドルだったのに、今は赤字です。この記事は、そんなワッシー自身の失敗と反省の記録です。

この記事はマネしないでください

この記事は、ワッシーの過去の投資判断の反省記録です。レバレッジETFをすすめる記事ではありません。

レバレッジETFは1年で−80%前後まで下がることもある、上級者向けの商品です。とくに投資を始めたばかりの方は、あまり参考にせず、まずは新NISAでのインデックス投資を優先してください。

この記事の結論(先に3行で)

  1. レバレッジETF7銘柄の合計は+43.6%。ただし利益のほぼ全部がTQQQ頼みで、TQQQを除くと−5.9%のマイナス
  2. 米国債3倍のTMFは逓減と1対10の株式併合を経て−51%の塩漬け。テスラ2倍のTSLLは最高値から約76%下落し、+800ドルの含み益が消えた
  3. 負けている銘柄はいくつか売却して清算する予定。レバレッジETFは資産の1割以内、主役は新NISAの1倍インデックスがワッシーの結論
ワッピー
ワッピー

パパ、3倍のやつってずっと持ってたらお金持ちになれるの?

ワッシー
ワッシー

いい質問だね。じつはパパも、うまくいった銘柄より失敗した銘柄のほうが多いんだ。今日はその失敗をぜんぶ正直に見せながら、どうすればよかったのかを一緒に考えてみよう。

  1. レバレッジETF7銘柄の運用実績【損益を公開】
    1. 保有銘柄と損益の一覧
    2. 損益をグラフで見るとこうなる
    3. 勝ち組はTQQQ・SOXL・EDCの3銘柄
    4. 負け組はTMF・TLT・INDL・TSLLの4銘柄
    5. TQQQを除くと−5.9%という現実
  2. なぜ差がついた?TQQQ・EDCが好調でINDLが不調な理由【2026年最新】
    1. TQQQが好調な理由:ナスダック100が「AI相場」の主役だから
    2. EDCが好調な理由:「新興国株」の中身はAI半導体株だった
    3. INDLが不調な理由:インド株は2011年以来の不振
  3. 【失敗①】TMFは塩漬け…逓減と株式併合のダブルパンチ
    1. TMFは2020年の高値から9割以上下落
    2. 1対10の株式併合で、保有口数が10分の1に
    3. 株式併合で「さらに損した」と感じた3つの理由
  4. 【失敗②】TSLLは最高値で売っていれば+800ドルの利益だった
    1. 最高値で売却していたら、いくらの利益だった?
    2. 個別株レバレッジが「今のように」急落する危険性
  5. 逓減(減価)のしくみを数字で理解しよう
    1. 過去データで見るTQQQ・SOXL:暴落と急回復のくり返し
  6. レバレッジETFを長期保有するメリット・デメリット
    1. 保有7銘柄の経費率(コスト)比較
    2. 長期保有に向く銘柄・向かない銘柄
  7. 反省と今後の方針:負けている銘柄はいくつか売却して清算します
    1. 売却するなら知っておきたい「損益通算」
    2. レバレッジETFは資産の1割以内のスパイス
    3. 主役は新NISAの1倍インデックス
    4. 米国ETFも新NISAも、ネット証券1つで管理できる
    5. 塩漬け銘柄をどうするか迷ったら、プロに無料で相談
    6. レバレッジで失敗しないために読んでおきたい本
  8. レバレッジETFのよくある質問(FAQ)
  9. まとめ:レバレッジETFの失敗から学んだこと
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レバレッジETF7銘柄の運用実績【損益を公開】

まずは結果から。ワッシーが米国株口座で持っているレバレッジETF(と比較用のTLT)の一覧です。

$9,658取得額の合計
$13,873評価額の合計
+$4,214評価損益(+43.6%)
3勝4敗プラス銘柄の数

保有銘柄と損益の一覧

銘柄口数取得額($)評価額($)損益($)損益率
TQQQ
ナスダック100×3倍
1245,125.589,605.04+4,479.45+87.4%
SOXL
米国半導体株×3倍
7201.421,029.00+827.57+410.9%
EDC
新興国株×3倍
13394.941,022.58+627.63+158.9%
TSLL
テスラ個別株×2倍
30308.82267.60−41.22−13.3%
TLT
米国債20年超×1倍
2202.49156.46−46.03−22.7%
INDL
インド株×2倍
7337.06280.28−56.78−16.8%
TMF
米国債20年超×3倍
583,088.431,512.06−1,576.37−51.0%
合計(7銘柄)−9,658.7413,873.02+4,214.25+43.6%

※ワッシーの証券口座の保有画面より(2026年9月29日の米国市場終値ベース・ドル建て)。損益は為替を含まないドル建ての評価損益です。

ちなみにレバレッジETFとは、株価指数などの1日の値動きの2倍・3倍になるように作られたETF(上場投資信託)のこと。たとえばTQQQは、ナスダック100指数が1日で1%上がれば約3%上がり、1%下がれば約3%下がります。

損益をグラフで見るとこうなる

0TQQQ3倍+$4,479SOXL3倍+$828EDC3倍+$628TSLL2倍−$41TLT1倍−$46INDL2倍−$57TMF3倍−$1,576

銘柄別の評価損益(ドル建て)。緑=プラス、赤=マイナス

ひと目でわかるとおり、TQQQの+4,479ドルが飛び抜けています。逆にTMFの−1,576ドルも大きく、この2つで全体の成績がほぼ決まっている形です。

勝ち組はTQQQ・SOXL・EDCの3銘柄

TQQQ(ナスダック100の3倍)は取得額5,125ドルが9,605ドルになり+87.4%。保有額が一番大きいので、利益額もダントツです。

SOXL(米国半導体株の3倍)は取得額201ドルが1,029ドルで+410.9%。金額は小さいものの、約5倍になりました。AIブームで半導体株が強かったことが大きな理由です。

EDC(新興国株の3倍)も取得額395ドルが1,023ドルで+158.9%と、しっかりプラスです。

負け組はTMF・TLT・INDL・TSLLの4銘柄

一番の痛手はTMF(米国債20年超の3倍)。取得額3,088ドルが1,512ドルになり−51.0%、金額にして−1,576ドルです。そのほか、INDL(インド株の2倍)が−16.8%、TSLL(テスラ株の2倍)が−13.3%、比較用に持っている1倍のTLTも−22.7%となっています。

TQQQを除くと−5.9%という現実

ここがいちばん伝えたいポイントです。TQQQ以外の6銘柄だけで計算すると、取得額4,533ドルに対して評価額4,268ドル。約−265ドル(−5.9%)のマイナスになります。

つまり「レバレッジETFをいろいろ持ったら全体でもうかった」のではなく、当たった1銘柄がほかの負けを全部カバーしてくれただけというのが実態です。どの銘柄が当たるかは事前にはわからないので、ここにレバレッジ投資のむずかしさがあります。

コッコ
コッコ

えっ、合計はプラスなのに、TQQQ以外はマイナスなんですか…? ぜんぶ勝ってるのかと思ってました。

ワッシー
ワッシー

そうなんだよ。合計の数字だけ見ると成功に見えるけど、中身を分けてみると「たまたま1つが大当たりした」だけなんだ。まずは、どうしてこんなに差がついたのかを最新のニュースで見てみよう。

なぜ差がついた?TQQQ・EDCが好調でINDLが不調な理由【2026年最新】

同じレバレッジETFでも、元になる指数(中身)が何かで結果はまったく変わります。2026年9月時点の最新情報をもとに、好調な銘柄と不調な銘柄の理由を整理しました。

銘柄中身過去1年の
トータルリターン
いちばんの理由
TQQQナスダック100×3倍米国の大型ハイテク100社+54.15%AI関連企業の好決算と、ナスダックの過去最高値更新
EDC新興国株×3倍台湾・韓国・中国などの新興国株+61.07%TSMC・サムスン・SKハイニックスなどAI半導体株の急騰
INDLインド株×2倍インドの大型・中型株−22.02%海外投資家の記録的な売り越し・原油高・ルピー安

※過去1年のトータルリターン(分配金込み・ドル建て)。出典:stockanalysis.com(2026年9月時点)

TQQQが好調な理由:ナスダック100が「AI相場」の主役だから

TQQQの中身であるナスダック100は、エヌビディア・マイクロソフト・アップル・メタなどAIで稼ぐ米国の巨大ハイテク企業が中心です。2026年も「AIで本当にもうかっている会社」に世界中のお金が集まりました。

  • 決算が強い
    2026年1〜3月期の決算では、米国企業の84%が利益で予想を上回り、2021年以来の高い割合に(FactSet調べ)。とくに半導体・ハイテクが相場を引っぱりました。
  • 暴落からの急回復
    3月は中東情勢の悪化と原油高で大きく下げましたが、4月にナスダック100は1か月で+15.7%と、2002年10月以来の大幅上昇を記録しました。
  • 過去最高値を更新
    9月にはナスダック総合指数が2日連続で過去最高値を更新(9月22日終値27,244)。AI関連株と半導体株の上昇が続いています。

つまりTQQQは、「長期で右肩上がり」+「強い上昇トレンド」という、レバレッジETFにとって一番いい条件がそろっていたわけです。ただし過去1年の中でも、安値37.32ドルから高値88.09ドルまで2倍以上の幅で上下しています。好調な銘柄でも、値動きの激しさは変わりません。

EDCが好調な理由:「新興国株」の中身はAI半導体株だった

EDCは「新興国株の3倍」ですが、実は中身の多くが台湾・韓国の半導体株です。2026年5月時点で、新興国株指数(MSCIエマージング・マーケット指数)に占めるTSMCの比率は約14.2%と、インド全体(約11.9%)を上回りました。7月にはTSMC・サムスン電子・SKハイニックスの3社だけで指数の30%超を占めています。

AI向けの半導体やメモリの需要が爆発的に増え、韓国のKOSPI指数は1年で+80%超(2026年5月時点)の急上昇。その結果、EDCは過去1年で+61.07%と、TQQQを上回る成績になりました。

EDCの注意点:実は「半導体への集中投資」に近い

「新興国に広く分散」しているつもりでも、実際は台湾と韓国のAI半導体株への大きな賭けになっています。

2026年7月にはKOSPIが6月の高値から約20%下落する場面もありました。半導体の相場が崩れると、3倍のEDCは一気に下がるリスクがあります。

INDLが不調な理由:インド株は2011年以来の不振

一方、インド株の2倍をめざすINDLは過去1年で−22.02%。インドの代表的な株価指数Nifty50は、2026年は年初から約13%下落し(9月29日時点)、2011年以来、15年ぶりの悪い年になりそうだと報じられています。理由は大きく4つです。

  1. 海外投資家の記録的な売り越し
    2026年は8月までに海外投資家が約246億ドルも売り越し。お金がインドから、AI半導体で盛り上がる台湾・韓国や米国へ流れました。
  2. 原油高
    中東情勢の悪化で原油価格が高騰(ブレント原油は4月に一時126ドル台、9月も100ドル前後)。原油の多くを輸入に頼るインドには、物価高と企業の利益圧迫というダブルパンチです。
  3. ルピー安
    インドルピーは1ドル=95〜96ルピー前後と過去最安値圏。ドル建てのINDLは、株安に通貨安が重なって下げが大きくなります。
  4. IT株の不振
    AIの普及で「ITアウトソーシング(外注)の仕事が減るのでは」という不安から、インドのIT株指数は20%超下落しました。

さらにINDLは2倍のレバレッジなので、ジリジリ下がる相場では逓減も効いてきます。「人口が増えて成長する国だから、いつか上がるはず」という長期の期待と、「2倍で持ち続けて報われるか」は別の話だと痛感しました。

ワッピー
ワッピー

インドって人がいっぱいいて、これから伸びる国なんでしょ? なのに下がっちゃうの?

ワッシー
ワッシー

国が成長することと、株価がその年に上がることは別なんだよ。世界のお金は「今いちばん稼いでいるところ」に集まりやすいから、2026年はAIの半導体がある台湾や韓国、米国にお金が流れたんだ。だから1つの国だけに、しかも2倍で賭けるのはむずかしいんだね。

【失敗①】TMFは塩漬け…逓減と株式併合のダブルパンチ

TMFは「米国の20年超の長期国債」の値動きの3倍をめざすETFです。金利が下がれば大きく上がると考えて買いましたが、結果は取得額の半分以下。売るに売れない、いわゆる塩漬け状態になっています。

TMFは2020年の高値から9割以上下落

TMFの価格は、コロナショックで金利が急低下した2020年3月がピーク。そこから米国の利上げで長期国債が売られ、2020年3月末から約94%も下落しています。元になる1倍のTLTの最大下落が約−48%なので、「3倍」どころか、ほぼ元本が消えるレベルです。

2026年に入っても逆風は続いています。原油高で物価が下がりきらず、FRB(米国の中央銀行)は2026年9月に3年ぶりの利上げ(政策金利3.75〜4.00%)に踏み切りました。米10年債利回りも5%近くまで上がり(9月下旬時点)、金利が上がると値下がりする長期国債には向かい風です。

+40%+20%-20%-40%-60%0%+18+392020-5-202021-31-732022+3-132023-8-362024+4-32025TLT(1倍)TMF(3倍)

TLTとTMFの年別トータルリターン(%・配当再投資)。出典:Total Real Returns(2026年9月時点のデータ)

とくに見てほしいのが2023年と2025年。TLT(1倍)はプラスなのに、TMF(3倍)はマイナスです。元の指数がプラスなのに、3倍版はマイナスという不思議なことが起きるのは、あとで説明する逓減(ていげん)のせいです。

1対10の株式併合で、保有口数が10分の1に

さらに追い打ちをかけたのが株式併合(リバース・スプリット)です。TMFは価格が下がりすぎたため、運用会社のDirexion社が2023年12月に1対10の株式併合を実施しました(2023年12月4日から併合後の価格で取引開始)。10口が1口にまとめられ、1口あたりの価格は約10倍になります。

時点TMFの価格(併合後の価格に換算)できごと
2020年3月末約421ドルコロナショックで金利急低下。ほぼピーク
2023年10月末約39.8ドル(実際の取引価格は3.98ドル)利上げで長期国債が大きく下落
2023年12月64.58ドル(12月末)1対10の株式併合(12月4日〜)
2026年9月29日26.07ドル併合後の水準からもさらに約6割下落
$0$100$200$300$400$421.102020年3月末$39.802023年10月末$64.582023年12月末(併合後)$26.072026年9月29日ワッシーの平均取得単価(約$53)2020年3月末から −93.8%併合後の高値圏(2023年12月末)からも −59.6%

TMFの価格推移(月末値・併合後の価格に換算)。出典:Direxion社発表、digrin、stockanalysis.com(2026年9月29日時点)

ワッシーの平均取得単価は約53ドル(併合後ベース)。2023年12月の併合直後は60ドル台まで戻して「ここから回復するかも」と思ったのですが、そこからさらに約6割下落し、現在は26.07ドルです。

株式併合で「さらに損した」と感じた3つの理由

正直にいうと、株式併合そのもので資産の金額が減るわけではありません。10口→1口になっても、1口の値段が10倍になるので、併合した瞬間の評価額は理論上同じです。それでも、塩漬けの痛みがさらに大きくなったと感じた理由が3つあります。

  1. 併合は「価格が下がりすぎた」というサイン
    1口数ドルまで下がったから併合された、ということ。併合後も下落は止まらず、併合後の水準からさらに約6割下がりました。
  2. 端数(10口未満)は強制的に現金化される
    10口に満たない端数は、併合時の価格で自動的にお金に換えられます。売りたくないタイミングで一部の損失が確定することになります。
  3. 口数が10分の1になり、損失の大きさを実感
    証券口座を開くたびに口数が激減した画面を見ることになり、「もう戻らないかも」というメンタル面のダメージが大きかったです。

※証券会社によっては、併合の前後に数日間、その銘柄を売買できない期間が設けられることがあります。併合のお知らせが届いたら、必ず自分の証券会社の案内を確認しましょう。

ワッピー
ワッピー

10こが1こになっちゃうの? お金も10分の1になっちゃうの?

ワッシー
ワッシー

ううん、1こあたりの値段が10倍になるから、その瞬間のお金は変わらないんだよ。でもね、値段が下がりすぎたから「まとめる」ことになったんだ。パパはそこでやめておけばよかったのに、持ち続けて、さらに半分以上減らしてしまったんだよ。

【失敗②】TSLLは最高値で売っていれば+800ドルの利益だった

2つ目の反省はTSLL(テスラ株の2倍)です。TSLLは株価指数ではなく、テスラ1社の株価の2倍の値動きをめざす「個別株レバレッジETF」。ワッシーは30口を取得額308.82ドル(1口あたり約10.29ドル)で持っています。

最高値で売却していたら、いくらの利益だった?

もし高値のタイミングで売っていたら、30口でいくらになっていたのかを計算してみました。

売却タイミング1口の価格30口の評価額損益
上場来高値(2024年12月17日・終値)約37.00ドル1,110.00ドル+801.18ドル(+259.4%)
直近1年の高値(52週高値)23.74ドル712.20ドル+403.38ドル(+130.6%)
現在(2026年9月29日)8.92ドル267.60ドル−41.22ドル(−13.3%)
損益0ドル上場来高値(約37ドル)で売却+$801.18(+259.4%)直近1年の高値(23.74ドル)で売却+$403.38(+130.6%)現在(8.92ドル)で保有中−$41.22(−13.3%)

TSLL30口の損益シミュレーション(分配金・為替・手数料は含まず)。出典:StatMuse Money、stockanalysis.com

上場来高値の水準で売れていれば+801ドル(約+259%)、直近1年の高値でも+403ドル(約+131%)の利益でした。それが今は−41ドルの赤字。高値からの差は約842ドルにもなります。

※上場来高値の価格はデータ提供元(分配金を調整するかどうか)によって多少異なります。また、「最高値で売る」のは後から見て言えることで、実際にピッタリ売るのはほぼ不可能です。

個別株レバレッジが「今のように」急落する危険性

TSLLの価格は、上場来高値から約76%、直近1年の高値からも約62%下落しています。過去1年のトータルリターン(分配金込み)は−54.47%です(stockanalysis.com・2026年9月29日時点)。

とくに怖いのが1日の下落幅。2026年7月、テスラの決算が市場予想を下回ったことでテスラ株は1日で約15%下落し、TSLLはその1日だけで約29%も下落しました。株価指数のレバレッジETFでは、1日でここまで下がることはめったにありません。

個別株レバレッジETFの3つの危険性

① 1社のニュースで大きく動く:決算・CEOの発言・リコールなど、1社の出来事で株価が大きく動き、その2倍の値動きになります。

② 下がったあと戻りにくい:−50%になると、元に戻すには+100%が必要。さらに逓減で、テスラ株が高値に戻ってもTSLLは高値に戻らないことがあります。

③ 分散が効かない:株価指数なら500社・100社に分散されますが、個別株レバレッジは1社に全額を賭けているのと同じです。

コッコ
コッコ

高いときに売っておけばよかった…って、わたしもよく思っちゃいます。どうすればよかったんでしょう?

ワッシー
ワッシー

あとから見れば簡単なんだけど、そのときは「もっと上がるかも」と思ってしまうんだよね。だから、買うときに「〇%上がったら半分売る」「〇%下がったらやめる」と、売るルールを先に決めておくのが大事なんだ。パパはそれを決めていなかったのが反省点だよ。

逓減(減価)のしくみを数字で理解しよう

逓減(ていげん)とは、値動きが上下にギザギザすると、レバレッジETFの価格がじわじわ目減りしていく現象のこと。TMFやTSLLが大きく負けた一番の理由です。かんたんな例で見てみましょう。

スタート1日目(+10%)2日目(−10%)結果
元の指数(1倍)10011099−1%
2倍レバレッジ10012096−4%
3倍レバレッジ10013091−9%

元の指数は−1%なのに、3倍だと−9%。上がって下がって元に戻るだけの相場でも、倍率が高いほど減ってしまうんです。TQQQのように「長い目で見て右肩上がり」の指数なら上昇の力が逓減に勝ちやすいですが、TMFのようにヨコヨコ〜下落が続くと、逓減がどんどん効いてきます。

ワッピー
ワッピー

行ったり来たりするだけで減っちゃうなんて、ズルいよ〜!

ワッシー
ワッシー

ズルいわけじゃなくて、毎日「3倍」に調整し直すしくみだからなんだ。だからレバレッジETFは「上がり続ける相場」でしか長期保有の意味がない、と覚えておくといいよ。

過去データで見るTQQQ・SOXL:暴落と急回復のくり返し

ワッシーの成績は「たまたま」かもしれないので、公開されている過去データでも確認しておきましょう。

年TQQQSOXLメモ
2020年+110.1%+70.0%コロナ暴落から急回復
2021年+83.0%+118.8%金融緩和で大相場
2022年−79.1%−85.7%利上げで大暴落
2023年+198.0%+227.0%AIブームで反発
2024年+58.3%−12.3%半導体は失速
2025年+34.4%+54.9%再び上昇

年別トータルリターン(配当再投資)。出典:ChartRow(2026年9月時点)

注目は2022年。TQQQは1年で約8割、SOXLは約86%も下がりました。100万円が20万円前後になる計算です。それでも翌2023年には2〜3倍に戻していて、2022年に売らずに持ち続けた人だけが、その後の回復を受け取れたことがわかります。

レバレッジETFを長期保有するメリット・デメリット

ここまでの実績と過去データをふまえて、長期保有のメリット・デメリットをまとめます。

👍 メリット

  • 上昇相場では1倍の何倍ものスピードで増える(SOXLは約5倍に)
  • 少ない資金で大きな投資効果が得られる
  • 信用取引と違い、追証(追加のお金)がなく、損失は投資額まで
  • 米国株口座があれば1口から買える

⚠️ デメリット

  • 暴落時は1年で−80%前後まで下がることがある
  • ヨコヨコ相場で逓減して目減りする
  • 経費率が年0.8〜1.2%前後と高い
  • 新NISAの対象外で、利益に約20%の税金がかかる
  • ドル建てなので為替の影響も受ける
  • 値動きが激しく、メンタルが削られやすい

保有7銘柄の経費率(コスト)比較

銘柄内容倍率経費率(年)
TQQQナスダック1003倍0.82%
SOXL米国半導体株3倍0.75%
EDC新興国株(MSCI EM)3倍1.09%
INDLインド株(MSCI India)2倍1.23%
TSLLテスラ個別株2倍0.83%
TMF米国債20年超3倍0.90%
TLT米国債20年超1倍0.15%

出典:stockanalysis.com(2026年9月時点)。経費率は変更されることがあるので、購入前に各運用会社の公式情報を確認してください。

新NISAで人気のオルカンやS&P500の投資信託は、経費率が年0.1%を下回るものがほとんど。レバレッジETFはその10倍前後のコストを毎年払い続けることになります。

長期保有に向く銘柄・向かない銘柄

長期保有との相性(ワッシーの見立て)

  • △ まだマシ:ナスダック100などの長期で右肩上がりの株価指数(TQQQなど)。ただし−80%の暴落に耐える前提
  • × 向かない:米国債(TMF)。株より値動きが小さい分、上昇力が弱く逓減に負けやすい
  • × 向かない:個別株(TSLL)や1つの国・業種(INDL・SOXL)。当たれば大きいが、外れたときの戻りが読めない

TQQQについてもっと詳しく知りたい方はTQQQのメリット・デメリット|長期保有は危険?もあわせてどうぞ。暴落時の買い増しについてはTQQQ・レバナスは暴落時に買い増すべき?で試算しています。

反省と今後の方針:負けている銘柄はいくつか売却して清算します

この記事は、ワッシーにとって過去の反省の記録です。今回の振り返りをふまえて、損失が出ている銘柄を中心に、そのうちいくつかは売却して清算する予定です。

ワッシーの反省ポイント

① 売るルールを決めずに買った:TSLLは高値で利益を確定するルールがなく、+800ドルの含み益を手放した

② 「3倍なら何でも増える」と思っていた:株価指数とちがい、米国債(TMF)は逓減に負けやすかった

③ 塩漬けを放置した:株式併合という「警告サイン」が出ても、見直さずに持ち続けた

売却するなら知っておきたい「損益通算」

特定口座で米国ETFを売って損失が出た場合、同じ年に出た株式などの利益や配当と相殺(損益通算)できます。相殺しきれない損失は、確定申告をすれば翌年以降3年間くり越して、将来の利益と相殺することもできます。

たとえば、同じ年にTQQQの一部を売って利益が出ていれば、TMFの損失と相殺して税金を減らせる可能性があります。くわしい条件は国税庁のサイトや、利用している証券会社の案内で確認してください。

レバレッジETFは資産の1割以内のスパイス

今回の7銘柄の合計評価額は約1.4万ドル。ワッシーの資産全体から見ればごく一部です。レバレッジETFはなくなっても生活が困らない金額だけ――これがいちばん大事なルールだと考えています。

目安は資産全体の1割以内。1割なら、2022年のように−80%になっても資産全体へのダメージは−8%程度ですみます。

コッコ
コッコ

1割だけなら、もし大きく下がっても夜ふつうに眠れそうです…!

ワッシー
ワッシー

そうそう、それが大事なんだ。眠れないほどの金額を入れると、暴落の底で怖くなって売ってしまう。2022年のTQQQがまさにそれで、底で売った人は2023年の回復を取り逃がしているんだよ。

主役は新NISAの1倍インデックス

ワッシー投資ブログの基本は、あくまで新NISAでのインデックス投資をコツコツ長期で。レバレッジETFは新NISAの対象外なので、非課税のメリットも受けられません。

まずは新NISAの枠で土台をしっかり作り、余裕のある分だけで楽しむ。この順番を守るのがおすすめです。ワッシーの新NISAの実績は50代の新NISA運用実績を公開で紹介しています。

⚠️ 注意:レバレッジETFを「借金」や「生活費」で買うのは絶対にやめましょう。また、FXや信用取引のように「もっと増やしたい」とリスクを重ねていくのもおすすめしません。

米国ETFも新NISAも、ネット証券1つで管理できる

TQQQなどの米国ETFは、SBI証券や楽天証券などのネット証券で1口から買えます。新NISAの口座と同じ証券会社で管理すると、資産全体のうち何割がレバレッジETFかをひと目で確認しやすくなりますよ。

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新NISAの土台づくりと、米国ETFの管理を1つの口座で

  • メリット:新NISAのインデックス投信も、米国ETFも、同じネット証券の口座でスマホから管理できる。口座開設・維持費は無料
  • 正直なデメリット:レバレッジETFは新NISAの対象外なので特定口座での購入になる。米国ETFの売買には為替手数料や売買手数料がかかる場合がある
  • こんな人におすすめ:まず新NISAで資産の土台をつくりたい人/持っている米国ETFを整理・管理しやすくしたい人
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※口座開設・維持費は無料です(各社公式サイトより)。どちらにするか迷ったらSBIと楽天の比較記事もどうぞ

塩漬け銘柄をどうするか迷ったら、プロに無料で相談

「損切りするか、持ち続けるか」は、一人で考えるとどうしても感情が入ります。ワッシーも、TMFをずるずる持ち続けてしまいました。資産全体のバランスを第三者に見てもらうのも、ひとつの方法です。

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※サービス内容は各社公式サイトで最新情報をご確認ください

レバレッジで失敗しないために読んでおきたい本

ワッシーが今回の失敗をふり返って「もっと早く読み返しておけば…」と思った3冊です。お金の基本・投資と感情の関係・長期投資の考え方を学べます。

『本当の自由を手に入れる お金の大学』:リベ大の両学長の本。「増やす力」の章で、インデックス投資を土台にする考え方がわかります。

『サイコロジー・オブ・マネー』:投資の成否は知識より「行動と感情」で決まる、という本。高値で売れなかった・塩漬けにしたワッシーに一番刺さりました。

『株式投資の未来』:ジェレミー・シーゲル教授の名著。派手な成長株より、長期で持ち続けることの大切さがデータでわかります。

レバレッジETFのよくある質問(FAQ)

Q1. レバレッジETFは新NISAで買えますか?
A. 買えません。TQQQやSOXL、TMF、TSLLなどのレバレッジETFは新NISA(成長投資枠)の対象外なので、特定口座などの課税口座で買うことになります。
Q2. レバレッジETFは長期保有してもいいの?
A. 「ナスダック100のように長期で右肩上がりの指数」なら長期保有でリターンが出た実績はありますが、−80%前後の暴落を何度も経験する前提です。米国債(TMF)や個別株(TSLL)のレバレッジは、逓減の影響で長期保有に向きにくいと考えます。
Q3. 株式併合(リバース・スプリット)されると損をしますか?
A. 併合そのもので評価額が減るわけではありません。ただし、併合は価格が大きく下がったサインであることが多く、10口未満の端数は現金化されて損益が確定します。TMFは2023年12月の1対10の併合後も、さらに約6割下落しました。
Q4. TSLLのような個別株レバレッジETFは危険ですか?
A. 1社のニュースで大きく動くため、株価指数のレバレッジETFより値動きが激しくなりやすいです。2026年7月には決算を受けてTSLLが1日で約29%下落しました。買うなら少額にし、売るルールを先に決めておくことをおすすめします。
Q5. 損失は投資額より大きくなりますか?
A. レバレッジETFは信用取引ではないので、損失は最大でも投資した金額までです。追証(追加のお金)もありません。ただし、ほぼゼロ近くまで下がる可能性はあります。
Q6. 損切りした損失は、税金で取り戻せますか?
A. 特定口座なら、同じ年の株式などの利益や配当と損益通算できます。相殺しきれない損失は確定申告で翌年以降3年間くり越せます。詳しくは国税庁のサイトや証券会社の案内を確認してください。

まとめ:レバレッジETFの失敗から学んだこと

この記事のまとめ

  • ワッシーのレバレッジETF7銘柄は合計+4,214ドル(+43.6%)。ただし勝ちは3銘柄だけで、TQQQを除くと−5.9%
  • TMFは2020年3月末から約94%下落。1対10の株式併合後もさらに約6割下落し、−51%の塩漬けに
  • TSLLは最高値で売れていれば+801ドル。売るルールがなかったため、今は−41ドルの赤字
  • 負けている銘柄はいくつか売却して清算予定。損益通算も活用する
  • レバレッジETFは資産の1割以内のスパイス。主役は新NISAの1倍インデックス
ワッピー
ワッピー

パパも失敗するんだね。でも、失敗したことをちゃんと書いてるのはカッコいいと思う!

ワッシー
ワッシー

ありがとう。失敗をかくさずに残しておけば、次に同じまちがいをしなくてすむからね。ワッピーも大きくなったら、まずは新NISAでコツコツからはじめようね。

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※本記事はワッシー個人の保有実績と公開データをもとにした「反省の記録」であり、特定の銘柄の購入をすすめるものではありません。数値は2026年9月29日時点のもの(ドル建て・為替や分配金は含まず)で、将来の成果を保証するものではありません。レバレッジETFは元本を大きく失う可能性がある商品です。投資は自己責任でお願いします。

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2026年9月5日更新 / 複数ソースで裏取りした公開情報です
NISA・投資
こどもNISAが2026年度税制改正で新設へ
令和8年度税制改正大綱で、NISA口座の開設可能年齢の下限だった18歳が撤廃される方向になりました。0歳から17歳を対象に、年間投資上限60万円・非課税保有限度額600万円のつみたて投資枠が新設されます。18歳になると自動的に成年のNISA口座へ移行する仕組みです。旧ジュニアNISAと同じく払出し制限があり、12歳までは災害時のみ、12歳以降は教育費や生活費に使う旨を届け出れば非課税で払い出せます。大和総研・NRI・税理士法人山田パートナーズの解説でも同じ内容を確認しました。
節約・固定費
格安SIMの最安帯は月850円から
2026年9月時点の主要MVNOを比べると、IIJmioが2GB月850円・5GB月990円で最安水準です。mineoはデュアルタイプ3GB月1,298円、7GB月1,518円、15GB月1,958円。povo2.0は基本料0円にトッピングを足す方式で、他社から乗り換えると対象トッピング料金の40%相当をau PAY残高で返す本気割を実施中です。月7,000円のキャリアプランから3GB1,298円に移すだけで、年6万円台の固定費削減になります。
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AI副業の相場は1記事2,000円から
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節税・制度
ふるさと納税は2026年10月に基準厳格化
2025年10月1日から仲介サイトによるポイント付与はすでに禁止されていて、モッピーなどのポイントサイト経由の還元も対象です。ただしクレジットカードや電子決済そのもののポイント還元は今も獲得できます。さらに2026年10月からは地場産品基準が厳格化され、返礼品はその自治体の地域内で生産や加工をしたものに限定されます。名義貸しや、加工の大部分を他県で行う商品は対象から外れる見込みです。狙っている返礼品がある人は、改正前に申し込んでおく価値があります。
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