株価が一日で大きく下がったニュースを見ると、証券アプリを開くのがこわくなりますよね。暴落時に買い増しするべきか、それとも積立を止めて様子を見るべきか。ここで迷う人はとても多いです。
私も50代で新NISAを使ってインデックス投資と高配当株を続けていて、2024年8月の日経平均の急落や、2025年4月の米国株の急落も、資産を持ったまま経験してきました。そこで実感したのは、暴落が来てから考えても、たいてい手が止まるということです。
この記事では、暴落が来たときに取るべき行動と、買い増しに回すお金の目安・頻度・タイミングを、あらかじめルールにしておく方法を解説します。さらに、積立額がだんだん減っていく「逓減(ていげん)」を避け、だんだん増やしていく「逓増(ていぞう)」の積立で資産を育てる考え方まで、数字とグラフで見ていきましょう。
- 暴落時に取るべき行動とやってはいけないこと
- 買い増しに回す投入資金の目安と頻度
- 逓減を避けて逓増を狙う積立のやり方
- 買い増しした場合としなかった場合の資産の差
結論(先に3行で)
- 暴落時の基本は売らない・止めない・減らさない。毎月の積立はそのまま続けます。
- 買い増しは生活防衛資金とは別の「待機資金」だけで行い、目安は年間積立額の半年〜1年分です。
- 高値から−10%・−20%・−30%の3段階で分けて投入し、平常時は積立額を少しずつ増やす逓増積立で入金力を育てます。
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暴落時に取るべき行動と買い増しの前準備

まずは「そもそも暴落はどれくらいの頻度で来るのか」「来たときに何をするのか」を押さえておきましょう。買い増しのルールは、この土台があってはじめて機能します。
暴落はどのくらいの頻度で来るのか
結論から言うと、株式市場の下落は「たまに起きる事故」ではなく、定期的にやってくる季節のようなものです。
例えば米国のS&P500を見ると、高値から10%前後下がる調整は、ほぼ毎年のように起きています。20%を超える大きな下落も、数年に一度はやってきました。しかも、年の途中で2桁%下がった年でも、年末にはプラスで終わった年が少なくありません。
つまり、長く投資を続けるなら暴落に出会うのは前提ということ。新NISAで20年、30年と積み立てるなら、大きな下落を何度か経験するつもりでいたほうが自然です。
ここで大事なのは、「いつ来るか」を当てようとしないこと。プロでも暴落のタイミングは予想できません。だからこそ、来たときにやることを先に決めておくのが、個人投資家にできるいちばん確かな備えになります。

暴落っていうのは、台風みたいなものなんだ。いつ来るかは分からないけど、毎年のように来る前提で、雨戸や懐中電灯を用意しておくよね。投資も同じで、来る前に「そのときの行動」を決めておくのが大事なんだよ。

じゃあパパ、暴落が来たら、ぼくのお小遣い投資もぜんぶ売って逃げたほうがいいの?

ううん、逃げなくていいんだよ。むしろ積立を続けていれば、安い値段でたくさん買えるチャンスになるんだ。次の見出しで、昔の暴落がどれくらいで元に戻ったか見てみようね。
過去の暴落と回復までの期間
過去の大きな下落を並べてみると、「深さ」と「戻るまでの時間」は毎回ちがうことが分かります。代表的なものを表にしました(S&P500は終値ベースのおおよその数字です)。
| 出来事 | 時期 | 高値からの下落率 | 高値を取り戻すまで |
|---|---|---|---|
| リーマンショック | 2007年10月〜2009年3月 | 約−57% | 約5年半 |
| コロナショック | 2020年2月〜3月 | 約−34% | 約5か月 |
| 利上げ局面の下落 | 2022年1月〜10月 | 約−25% | 約2年 |
| 関税ショック | 2025年2月〜4月 | 約−19% | 約4か月 |
| 日経平均の急落 | 2024年8月5日 | 1日で約−12.4% | 翌日に約10%上昇 |
こうして見ると、数か月で戻ったケースもあれば、5年以上かかったケースもあることが分かります。リーマンショックのように長引く暴落もあるので、「すぐ戻るから大丈夫」と決めつけるのは危険です。
ただし、どの暴落でも共通しているのは、長い目で見れば株価は高値を取り戻してきたという点。そして、戻るまでの間ずっと積立を続けていた人は、安い値段で口数(持っている量)を増やせていたという点です。
ちなみに、2024年8月5日の日経平均は、1日の下げ幅が過去最大の約4,451円でした。けれども翌日には約3,217円上がっています。慌てて売った人ほど、この反発を取り逃がしてしまったわけです。
暴落時にまずやるべき3つの行動
いざ暴落が来たら、次の3つだけを順番にやってください。むずかしい分析はいりません。
積立設定はそのままにする
いちばん大事なのは、毎月の積立設定をいじらないことです。停止ボタンも、減額ボタンも押さない。これだけで暴落時の失敗の大半は防げます。証券アプリの通知が気になるなら、しばらく通知をオフにしてもいいくらいです。
生活費と現金の残りを確認する
次に、生活防衛資金(急な出費に備えた現金)がちゃんと残っているかを確認します。暴落と同時に景気が悪くなり、収入が減るケースもあるからです。生活費の半年〜1年分が現金であれば、株価がいくら下がっても生活はびくともしません。
決めておいたルールで買い増しする
最後に、あらかじめ決めておいた下落率に届いていれば、待機資金から買い増しします。ポイントはその場で判断しないこと。ルールに当てはまったら淡々と実行、当てはまらなければ何もしない。この2択にしておくと、気持ちがぶれません。

でも正直、ニュースで「過去最大の下げ幅」とか言われたら、怖くて何もできなくなりそうです……。

その気持ちは自然なことだよ。だからこそ、平常心のときに紙に書いておくんだ。「下がったら何をするか」が決まっていれば、怖くても手順どおりに動けるからね。
やってはいけない逓減パターン
暴落時にもっとも避けたいのが、積立額がだんだん減っていく「逓減」のパターンです。具体的には、次のような動きを指します。
1つ目は、下がるのが怖くて積立を止めてしまうこと。2つ目は、「もう少し下がってから買おう」と積立額を減らすこと。そして3つ目が、含み損に耐えきれずに売ってしまう狼狽売り(ろうばいうり)です。
なぜこれがまずいのかというと、いちばん安く買える時期に、いちばん少なくしか買わないことになるからです。株価が戻ったころに積立を再開しても、すでに値段は高い。結果として、下落の痛みだけを受けて、回復の恩恵はほとんど受けられません。
後半のシミュレーションで詳しく見ますが、暴落中に積立を止めた場合、同じ自己資金でも5年後の資産は定額で続けた人より約36万円少なくなりました。止める判断は、「守り」のつもりで実は資産を減らす行動になりやすいのです。
生活防衛資金と待機資金を分ける
暴落時に買い増しをするなら、手元の現金を2つの財布に分けておくことが欠かせません。
1つ目が生活防衛資金。これは病気や失業、急な出費に備えるお金で、どれだけ株価が安くなっても投資には使いません。目安は、会社員なら生活費の半年分、自営業や収入が不安定な人なら1年分ほど。
2つ目が待機資金です。こちらは「暴落が来たら投資に回す」と決めておくお金。生活防衛資金とは口座や通帳を分けておくと、うっかり使ってしまうことを防げます。
この2つを混ぜてしまうと、暴落時に「生活費まで投資してしまった」「逆に怖くて待機資金も使えなかった」という失敗が起きやすくなります。財布を分けるのは、気持ちの面でも大きな意味があるのです。

待機資金って、ずっと置いておくの?暴落が来なかったらもったいなくない?

鋭いね。暴落が来ないあいだ、待機資金はほとんど増えないんだ。だから多すぎるのはよくない。次の章で、ちょうどいい金額の目安を話すね。
暴落時の買い増し戦略と逓増積立のやり方

ここからは、暴落時の買い増しを「ルール」に落とし込む方法です。投入資金の目安、下落率ごとの配分、頻度、新NISAでの手順、そして平常時の逓増積立まで順に見ていきます。
投入資金の目安は年間積立額の半年から1年分
待機資金の金額は、年間の積立額の半年〜1年分を目安にすると決めやすいです。例えば毎月3万円を積み立てているなら、年間36万円なので、待機資金は18万〜36万円ほどになります。
もう一つの考え方が、投資している資産全体の10〜20%を上限にする方法。すでに投資資産が500万円ある人なら、50万〜100万円くらいが目安です。どちらか小さいほうを採用すると、置きっぱなしのお金が増えすぎずにすみます。
| 毎月の積立額 | 年間の積立額 | 待機資金の目安(半年〜1年分) |
|---|---|---|
| 1万円 | 12万円 | 6万〜12万円 |
| 3万円 | 36万円 | 18万〜36万円 |
| 5万円 | 60万円 | 30万〜60万円 |
| 10万円 | 120万円 | 60万〜120万円 |
※あくまで一般的な目安です。生活防衛資金を確保したうえでの金額として考えてください。
なぜ上限を設けるのかというと、待機資金は暴落が来ないあいだ投資されないからです。過去のデータでは、長い目で見ると「早く・たくさん市場に置いておいたお金」のほうが増えやすい傾向があります。つまり、待機資金を増やしすぎると、暴落待ちの間に機会を逃すことになるわけです。
一括で入れるか分けて入れるかの考え方は、一括投資と積立投資どっちが得?300万円の最適な分割回数でくわしく比べています。まとまったお金がある人は、あわせて読んでみてください。
下落率で決める3段階の買い増しルール
待機資金は、一度に全部使わないのが鉄則です。暴落はどこが底か分からないので、高値からの下落率に応じて3段階で分けて投入します。
| 段階 | 判断の基準(直近の高値から) | 投入する割合 | 待機資金30万円の場合 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | −10% | 20% | 6万円 |
| 2回目 | −20% | 30% | 9万円 |
| 3回目 | −30% | 50% | 15万円 |
図1:−10%・−20%・−30%に届いたタイミングで、待機資金を段階的に投入するイメージ
配分を下がるほど多くするのがポイントです。−10%程度の調整はよくあることなので少なめに、−30%のような大きな下落では多めに入れます。逆に、最初に待機資金をほとんど使ってしまうと、本当に安くなったときに買えるお金が残りません。
判断の基準にするのは、自分が積み立てている投資信託の「基準価額」か、元になっている指数(S&P500や全世界株式など)の直近の高値です。高値は証券会社のチャートで確認でき、「1年以内の最高値」を基準にすると迷いにくくなります。
なお、−30%に届かないまま株価が回復することもあります。その場合、残った待機資金は無理に使わず、次の暴落に回すか、1年ほどかけて少しずつ積立に上乗せすればOKです。

−10%、−20%、−30%って数字が決まっていると、なんだかやることがはっきりして安心ですね。

そうなんだ。ルールは完璧じゃなくていいんだよ。大事なのは、怖いときでも手が動くこと。数字が決まっているだけで、迷う時間がぐっと減るからね。
買い増しの頻度とタイミングの決め方
次に頻度です。ここでよくある失敗が、毎日チャートを見て「今日は下がったから買う」と何度も買ってしまうこと。これでは待機資金があっという間に尽きてしまいます。
おすすめは、確認するのは月1回、しかも同じ日に決めること。例えば「毎月の給料日の翌日に、高値からの下落率を見る」といった形です。そのときに基準の下落率に届いていれば買い増しし、届いていなければ何もしません。
さらに、1つの段階に届いたら、その金額を3か月に分けて入れるとより安心です。−20%に届いた月に9万円を一気に入れるのではなく、3万円ずつ3か月かけて買う。こうすると、そこからさらに下がった場合でも平均の買値を下げられます。
一方で、同じ段階では2回買わないこともルールに入れておきましょう。−20%で買い増ししたあと、株価が少し戻ってまた−20%になっても、2回目の投入はしません。次に動くのは−30%に届いたときだけ。こうしておくと、待機資金が計画どおりに使われます。
- 下落率の確認は月1回、決まった日だけ
- 1つの段階に届いたら、金額を3か月に分けて投入
- 同じ段階では2回買わない
- レバレッジ商品や借入での買い増しはしない
新NISAの枠で買い増しする手順
新NISAには、年間120万円の「つみたて投資枠」と、年間240万円の「成長投資枠」があり、合わせて年間360万円まで投資できます。生涯で使える非課税の上限は1,800万円(そのうち成長投資枠は1,200万円まで)です(出典:金融庁『新しいNISA』)。
暴落時の買い増しには、成長投資枠でのスポット購入を使うのが基本です。つみたて投資枠は積立の設定でしか買えないのに対して、成長投資枠なら好きなタイミングで好きな金額を買えます。しかも、eMAXIS Slimシリーズのような一般的なインデックス投資信託の多くは、成長投資枠でも買えます。
手順はかんたんです。
まず、待機資金を証券口座(または連携している銀行口座)に入金しておきます。次に、ふだん積み立てている投資信託を選んで「成長投資枠で買付」を選択。金額を入れて注文すれば完了です。いつもと同じ商品を買い増すだけなので、商品選びで迷うこともありません。
注意したいのは、クレジットカード払いは積立設定だけが対象で、スポット購入は現金での支払いになる点です。暴落が来てから慌てて入金すると反映に時間がかかることもあるので、待機資金の一部は、あらかじめ証券口座のそばに置いておくとスムーズです。
また、新NISAの枠は売っても翌年に簿価(買ったときの金額)分が復活しますが、その年のうちには戻りません。年間360万円をすでに使い切りそうな人は、年の後半の暴落に備えて、成長投資枠を少し残しておく計画も立てておくと安心です。
暴落時の買い増しに備えて、ネット証券の口座を準備しておこう
- メリット:新NISAの積立も、暴落時のスポット購入も、1つの口座でスマホから数分で注文できる。クレジットカードでの積立(月10万円まで)でポイントもたまる
- 正直なデメリット:口座開設には数日〜1週間ほどかかるので、暴落が来てからでは間に合わないことも。ポイント還元率はカードの種類や利用額で変わり、改定されることもある
- こんな人におすすめ:銀行や対面の証券会社で新NISAをしていて、手数料や買い増しのしやすさを見直したい人
※口座開設・維持費は無料です(各社公式サイトより)
逓増積立で入金力を右肩上がりにする
暴落時の買い増しと同じくらい大切なのが、平常時に積立額を少しずつ増やしていく「逓増積立」です。
やり方はシンプルで、毎年決まった時期(例えば昇給した月や、誕生日の月)に積立額を少し上げるだけ。月3万円から始めて、毎年3,000円ずつ増やすといった具合です。1回あたりの増額は小さいので、家計への負担はほとんど感じません。
では、どのくらい差が出るのでしょうか。年5%で運用できたと仮定して、20年間の積立を比べてみました。
| 積立のパターン | 毎月の積立額 | 20年間の元本 | 20年後の資産(年5%) |
|---|---|---|---|
| 逓減(5年目以降に半額へ) | 3万円→1.5万円 | 450万円 | 約832万円 |
| 定額 | ずっと3万円 | 720万円 | 約1,233万円 |
| 逓増(毎年+3,000円) | 3万円→8.7万円 | 1,404万円 | 約2,203万円 |
※年5%で毎月複利運用した場合の試算。手数料・税金は考慮していません。将来の運用成果を約束するものではありません。
定額と逓増では、20年後に約970万円もの差がつきました。もちろん元本も増えているので当然ではありますが、ここで伝えたいのは「毎年3,000円ずつ」という小さな一歩の積み重ねが、これだけの差になるということです。
逆に、途中で積立額を減らした逓減パターンは、定額より約400万円少ない結果になりました。暴落をきっかけに減額して、そのまま戻さないケースは実際によくあります。一度下げた積立額は、なかなか元に戻せないものなのです。
逓増積立を続けるコツは、入金力(投資に回せるお金)を育てること。固定費の見直しや副業などで、毎年少しずつ投資に回せる金額を増やしていきます。リベシティでも「貯める・稼ぐ・増やす」はセットで語られますが、まさにその考え方です。
ちなみに、自分の積立額で将来どのくらいになるかは、ワッシー自作の新NISA積立シミュレーターで、金額を変えながら確かめられます。

毎年ちょっとずつ増やすだけで、そんなに変わるんだね!ぼくもお年玉の分、増やしてみようかな。

いいね。大きく増やそうとしなくていいんだよ。無理のない金額で、毎年一段ずつ階段をのぼるイメージが大事なんだ。
シミュレーションで見る4つの戦略の差
最後に、暴落時の行動によってどれくらい差が出るのか、シミュレーションで比べてみます。条件は次のとおりです。
毎月3万円を5年間(60か月)積み立てます。最初の1年で株価が35%下がり、その後2年かけて元の高さまで戻り、残りの2年は年6%ほどで上がっていく、というモデルです。暴落の深さはコロナショックやリーマンショックの中間くらいをイメージしています。
図2:毎月3万円×5年、1年で−35%→2年で回復→その後年6%前後で上昇するモデルでの試算
| 戦略 | 自己資金 | 5年後の資産 | 増えた額 |
|---|---|---|---|
| A:暴落で積立を停止(逓減) | 180万円 | 約189万円 | 約+9万円 |
| B:定額で積立を継続 | 180万円 | 約225万円 | 約+45万円 |
| C:最初に60万円を一括+定額 | 240万円 | 約293万円 | 約+53万円 |
| D:定額+待機資金60万円を3段階で投入 | 240万円 | 約318万円 | 約+78万円 |
※Aは下落率20%で積立を止め、株価が高値に戻ってから再開。止めた分は現金として資産に含めています。手数料・税金は考慮していません。
同じ180万円でも、暴落で止めたAと、淡々と続けたBでは約36万円の差がつきました。Aは安い時期に買わず、高値に戻ってから再開したため、ほとんど増えていません。
そして、待機資金60万円を3段階で入れたDは、最初に一括で入れたCよりも約25万円多い結果に。これは、深い下落のときに多めに買えたからです。
ただし、正直に言うと、暴落が来なかった場合はCのほうが有利になります。株価がずっと上がり続ければ、Dの待機資金は出番がないまま増えないからです。過去のデータでは一括投資のほうが勝ちやすいとも言われています。だからこそ、待機資金は「年間積立額の半年〜1年分」までにとどめ、残りは積立に回すバランスが大切なのです。
暴落時の買い増しに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 暴落時に買い増しするなら、どの商品を買えばいいですか?
A. ふだん積み立てている投資信託と同じものがおすすめです。暴落のときに新しい商品を選ぶと、判断が増えて迷いやすくなります。S&P500や全世界株式(オルカン)などのインデックス投資信託なら、成長投資枠でもそのまま買えることが多いです。なお、TQQQやレバナスなどのレバレッジ型は新NISAの対象外です。
Q2. 待機資金を用意する余裕がない場合はどうすればいいですか?
A. 無理に用意しなくて大丈夫です。暴落時にいちばん大事なのは、毎月の積立を止めないこと。それだけでも、安い時期にたくさんの口数を買えています。まずは生活防衛資金を貯めることを優先し、余裕が出てきたら少しずつ待機資金をつくりましょう。
Q3. −30%を超えてさらに下がったらどうしますか?
A. 待機資金を使い切ったあとは、毎月の積立を続けるだけでOKです。生活防衛資金には手をつけません。リーマンショックでは高値から約57%下がりましたが、その間も積立を続けていた人は、回復したときに大きな恩恵を受けています。
Q4. 暴落時は積立額を増やしたほうがいいですか?
A. 家計に余裕があるなら、つみたて投資枠の上限(年間120万円)の範囲で積立額を上げるのも一つの方法です。ただし、暴落が終わったあとも同じ金額を続けられるかを考えて決めてください。一時的に増やすなら、待機資金からの成長投資枠でのスポット購入のほうが調整しやすいです。
Q5. 50代からでも暴落時の買い増しはしたほうがいいですか?
A. 50代は取り崩しまでの期間が若い人より短いので、待機資金の比率を控えめにし、生活防衛資金を厚めにするのがおすすめです。私自身も50代で運用していて、年齢に合わせて現金の比率を考えています。実際の運用状況は50代の新NISA運用実績で公開しています。
暴落時の買い増しは仕組み化で勝つ
暴落時の買い増しで結果を分けるのは、相場を読む力ではなく、あらかじめ決めたルールを淡々と実行できるかどうかです。最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。
- 暴落は数年に一度は来る前提で、来たときの行動を先に決めておく
- 暴落時は積立を止めない・減らさない・売らない(逓減を避ける)
- 生活防衛資金と待機資金は財布を分ける
- 待機資金の目安は年間積立額の半年〜1年分、または投資資産の10〜20%まで
- 高値から−10%・−20%・−30%の3段階で、20%・30%・50%ずつ投入
- 確認は月1回、1つの段階は3か月に分けて入れる
- 平常時は毎年少しずつ積立額を増やす逓増積立で入金力を育てる
暴落はこわいものですが、見方を変えれば資産を大きく育てるための安売りセールでもあります。ルールさえ決めておけば、ニュースに振り回されずにそのセールを活かせるはず。今日のうちに、待機資金の金額と3段階の下落率をメモしておきましょう。

最後にもう一度だけ言うね。暴落のときにいちばん大切なのは、何か特別なことをするより「やめないこと」なんだ。ルールを決めて、あとは時間を味方につけようね。

待機資金の金額、今日さっそく決めてみます!なんだか暴落がちょっとだけ怖くなくなりました。
暴落が来る前に、買い増しできる口座を用意しておこう
- メリット:新NISAの積立設定の変更も、成長投資枠でのスポット購入もスマホで完結。いつもの投資信託を数分で買い増しできる
- 正直なデメリット:スポット購入はクレジットカード払いの対象外なので、待機資金の入金が必要。証券口座に現金を置きすぎると使い込みやすい人は、銀行口座と分けて管理を
- こんな人におすすめ:これから新NISAを始める人、暴落時のルールを決めて淡々と積み立てたい人
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