こんにちは、ワッシーです。
朝いちばんに株価アプリを開き、配当利回りの数字を眺めて「これ、今買っていいのかな」と手が止まる。5,000万円の小金持ち山を目指している私も、この感覚をしょっちゅう味わっています。利回りが高いのと、買い時なのかは別の話なんですよね。
そこで今日は、2026年9月2日時点の実際の数字で、日本株と米国株から6銘柄を選びました。配当利回りだけでなく、PERとPBRという物差しもそろえています。数字の読み方は預金や不動産にたとえながら説明しますので、投資を始めたばかりのあなたでも最後まで読めるはずですよ。
- 配当利回りとPERとPBRを預金や不動産にたとえた読み方
- 2026年9月2日時点の日米6銘柄の実際の指標
- 高利回りなのに買ってはいけない配当の罠の見分け方
- 楽天証券とSBI証券のどちらから始めるかの考え方
高配当株の買い時を決める3つの指標
判断材料は無数にありますが、私が毎朝まず見るのは配当利回りとPER、そしてPBRの3つ。これがそろって初めて「高くて、しかも安い」のか「高いけれど理由がある」のかが見えてきます。身近なものにたとえながら見ていきましょう。
配当利回りは預金金利と比べてみる
配当利回りというのは、投資したお金に対して1年でどれくらいの配当を受け取れるかを表した割合のこと。100万円分の株を買って年間4万円の配当が入るなら、利回りは4%です。
ここでいったん、銀行の普通預金と並べてみてください。金利が上がってきたとはいえ、普通預金の金利はまだ年0.2%前後というところが多いはず。100万円を1年預けて2,000円です。いっぽうで利回り4%の株なら4万円。単純計算で20倍の差になります。この差の大きさが、多くの人が高配当株に目を向ける理由なんですよね。
ただし、ここが肝心なところ。預金は元本が減りませんが、株は元本そのものが動きます。100万円が90万円になれば、4万円の配当をもらっても差し引きでマイナス6万円。配当利回りは預金金利と同じ土俵で比べられる数字ではないということは、頭の片隅に置いておいてください。
PERは利益の何年分かを表す
PERは株価収益率と呼ばれる指標で、今の株価が1株あたり利益の何倍になっているかを示します。もっと平たく言うと、この会社が今の利益を稼ぎ続けたとして、株価のもとを取るのに何年かかるかという数字です。
たとえばPERが12倍なら、利益の12年分の値段が付いているということ。25倍なら25年分です。同じ会社を買うのに、12年で回収できるのと25年かかるのとでは、感覚がだいぶ違いますよね。日本株の平均は15倍前後と言われることが多いので、そのあたりを真ん中の目安にすると比べやすくなります。
ただ、PERが低ければ低いほどお得かというと、そう単純でもありません。市場が「この会社の利益は来年から減りそうだ」と見ているとき、PERは自然と低くなります。つまり低PERには、割安という意味と、期待されていないという意味の両方が混ざっているわけです。鉄鋼や海運のような景気に振られやすい業種は、業績のピークでPERがいちばん低く見えるという厄介な性質もあります。
PBRは解散価値の何倍かを示す
PBRは株価純資産倍率のこと。会社が持っている純資産に対して、株価が何倍で取引されているかを表します。純資産というのは、資産から借金を引いた残り。仮に今この瞬間に会社をたたんで、財産をぜんぶ売り払って借金を返したときに株主の手元に残る金額、いわゆる解散価値です。
ですからPBRが1倍というのは、株価と解散価値がぴったり同じ状態。1倍を下回っていれば、会社をたたんで財産を分けたほうが多くもらえる計算になるという、ちょっと不思議な状態です。
東京証券取引所が2023年から、PBRが1倍を割っている上場企業に対して資本コストや株価を意識した経営を要請していることもあって、この数年は1倍割れの銘柄が自社株買いや増配に動く場面が増えました。だから低PBRの高配当株は、配当をもらいながら株主還元の強化も期待できる、という二段構えになりやすいんです。
ただしPBRが低い会社には、業績が長く低迷している、資産の中身が古い設備ばかりで実際には売れない、といった事情が隠れていることもあります。1倍割れという数字だけで飛びつくのは危ないので、なぜ安いのかを一度は考えてみてください。
減配リスクを見抜く配当性向のライン
高配当株を持つうえで、いちばん怖いのは株価が下がることではなく配当が減ることだと私は思っています。配当が半分になれば、利回り4%のつもりで買ったものが2%になってしまう。株価もたいてい同時に落ちますから、ダブルパンチなんですよね。
その予兆をつかむのに便利なのが配当性向です。これは1年間の利益のうち、何%を配当として株主に配ったかを示す割合。利益が100億円で配当が40億円なら配当性向40%です。
私が目安にしている配当性向のライン
30%から60%におさまっていれば、無理のない範囲で配当を出している健全な状態と考えています。20%台なら余力たっぷり、今後の増配も期待しやすい水準。反対に80%を超えていたら、利益がちょっと減っただけで配当を維持できなくなる可能性がある、という見方をしています。
◆ワッシーのワンポイントアドバイス
連続増配の年数もあわせて見ておくと安心感が違います。10年、20年と増配を続けてきた会社は、それ自体が経営陣の意思表示。減配は市場からの信頼を失う行為なので、そう簡単には踏み切れないんですよね。逆に言えば、そこまでして配当を守ってきた歴史が、いちばんの安全装置になっているわけです。
2026年9月2日時点の日米6銘柄
ここからが本題です。日米それぞれ3銘柄ずつ、配当利回りとPER、PBRを並べました。数字は9月1日から2日に確認できたもので、日々動きます。
| 銘柄 | 配当利回り | PER | PBR | 株価 |
|---|---|---|---|---|
| 日本製鉄(5401) | 3.43% | 12.6倍 | 0.65倍 | 700.3円 |
| JT(2914) | 3.88% | 19.3倍 | 3.42倍 | – |
| NTT(9432) | 3.10% | 14.5倍 | 1.44倍 | 175.6円 |
| Verizon(VZ) | 5.58% | 13.1倍 | 2.00倍 | 50.22ドル |
| Altria(MO) | 6.19% | 14.4倍 | 参考外 | 約69.7ドル |
| Realty Income(O) | 5.31% | – | 1.42倍 | 61.15ドル |
日本製鉄はPBR0.65倍の割安圏
今回の6銘柄で、いちばん分かりやすく割安なのが日本製鉄です。株価700.3円に対して配当利回りは3.43%、PERは12.6倍、そしてPBRは0.65倍。さきほどの解散価値の話でいえば、会社が持っている財産のおよそ3分の2の値段しか付いていない状態です。
PBR1倍割れの改善を求められている典型的な銘柄でもあるので、今後の自社株買いや増配といった株主還元の強化には期待が持てます。株価が700円台ということは、単元の100株でも約7万円。ボーナスをちょっと崩せば手が届く水準で、初めての日本株としても選びやすいはずです。
いっぽうで気をつけたいのが、鉄鋼という業種そのものの体質。中国の生産動向や原料価格、為替に業績が大きく振られます。景気がいいときは利益が跳ね、悪くなると一気にしぼむ。だからこそPERが12倍台でも「安い」と言い切りにくいところがあるんですよね。配当も業績連動の色が濃いので、利回り3.43%がずっと続く前提では考えないほうが無難です。
JTは利回り3.88%で主力の上位
日経平均を構成する主力銘柄のなかで、配当利回り3.88%というのはかなり上のほう。JTは長らく高配当株の代表格として名前が挙がってきた会社です。国内のたばこ事業は縮小していく前提ですが、収益の柱はすでに海外。ドル建てで稼ぐ割合が高いので、円安が進む局面では円換算の利益が押し上げられます。
ただ、指標を見るとPERは19.3倍、PBRは3.42倍。どちらも割安とは言えない水準です。つまりJTは利回りは高いけれど、株価そのものは安くないタイプ。すでに市場が「配当を出し続ける会社だ」と評価して買い上げた結果とも読めます。
それと、たばこという商品の性質上、各国の規制強化という構造的なリスクからは逃げられません。過去には税制の変更で業績が大きく揺れた年もありました。利回りの高さだけを見て資産の大部分を寄せてしまうと、ひとつの政策変更で全体が傾きかねない。ここは冷静に、配分を決めたいところです。
NTTは1株175円から買える
NTTの株価は175.6円。この数字、初めて見た人はびっくりするかもしれません。2023年に25分の1の株式分割をしたことで、単元の100株でも約1.8万円という驚くほど買いやすい水準になっているんです。
配当利回りは3.10%、PERは14.5倍でPBRは1.44倍。派手さはありませんが、通信という生活に欠かせないインフラを握っている強みがあります。景気が悪くなっても、スマホの契約を解約する人はそう多くありません。この安定感が、値動きの穏やかさにつながっています。
新NISAのつみたてと相性がいいのも、この価格帯だからこそ。毎月1万円ずつでも積み上げていけますし、配当を非課税で受け取れる恩恵もそのまま享受できます。私自身、少額から始めたい人に日本株の入り口として挙げるなら、まずこの銘柄を思い浮かべますね。
Verizonは利回り5.58%の通信大手
ここから米国株です。Verizonはアメリカを代表する通信会社で、株価は50.22ドル。配当利回りは5.58%とかなりの高水準で、PERは13.1倍、PBRは2.00倍となっています。52週の値動きは38.39ドルから51.68ドルなので、今は1年のなかでは上のほうに位置しています。
面白いのは、日本のNTTと同じ通信インフラなのに利回りが倍近いこと。この差は、アメリカの企業のほうが利益を配当として株主に返す文化が根強いことと、Verizonが抱える巨額の負債を市場が警戒していることの両方から生まれています。5G向けの設備投資が重く、そのためにお金を借りている構図なんですね。
それでも19年連続で増配を続けてきた実績があります。1株50ドル台なので日本円にして7,500円前後から買えますし、円安が進むほど円換算の受取額は増えていきます。
米国株の配当には、現地で10%の税金が引かれます。日本国内の課税と合わせると二重課税になるため、確定申告で外国税額控除を使うと一部が戻ってきます。新NISA口座で買った場合はこの現地10%が取り戻せないぶん、実質的な利回りが少し目減りする点は覚えておいてください。
Altriaは6.19%で今回の最高利回り
今回の6銘柄でいちばん利回りが高いのがAltriaです。株価は68.82ドルから70.52ドルのあいだで動いていて、配当利回りは6.19%。PERは14.4倍です。アメリカでマルボロを販売している会社と言えば、ぴんとくる人も多いでしょう。
際立った特徴は、55年以上にわたって増配を続けてきたこと。アメリカでは50年以上の連続増配を配当王と呼びますが、Altriaはその一角。半世紀を超えて配当を増やし続けるのは、並大抵のことではありません。
PBRの欄を参考外とした理由も書いておきます。Altriaの1株あたり純資産は2026年6月末でマイナス1.57ドル。つまり純資産がマイナスなので、PBRという指標そのものが意味をなさないんです。経営が傾いているのではなく、稼いだお金を自社株買いと配当に振り向け続けた結果。とはいえ財務の余裕は薄いので、そこは織り込んで持ちたいですね。
リスクとしては、やはり喫煙人口が世界的に減り続けていること。値上げでカバーしてきましたが、その手も無限には使えません。高利回りには高利回りなりの理由がある、という典型例だと私は見ています。
Realty Incomeは毎月配当のREIT
最後はちょっと毛色の違う銘柄。Realty Incomeはアメリカの不動産に投資するREITで、株価は61.15ドル、年間配当は3.25ドル、分配金利回りは5.31%です。PBRは1.42倍あたり。
この銘柄の最大の魅力は、なんといっても配当が毎月支払われることです。日本株は年に1回か2回、米国株でも年4回が一般的ななかで、Realty Incomeは12回。年金のように毎月お金が振り込まれる感覚は、配当を生活の足しにしたい人にとってかなり心強いはずですよ。しかも26年連続で増配を続けています。
REITというのは、投資家から集めたお金で不動産を買って、そこから得た賃料を分配する仕組みのこと。Realty Incomeが持っているのは、ドラッグストアやコンビニ、フィットネスクラブといった生活に密着した物件が中心で、長期の賃貸借契約を結んでいるため賃料収入が読みやすいという強みがあります。
ただ、REITは金利にとても敏感です。金利が上がると借入コストが増えるうえ、債券のほうが魅力的に見えて資金が抜けやすい。利上げ観測で株価がまとまって下がる場面があるので、私も金利のニュースは意識して追っています。
買い時を考えるときに私が見ている視点
指標の読み方と個別の銘柄を見てきました。ここからは、それらをどう組み合わせて実際の判断につなげるかという話をします。数字が読めるようになっても、判断の軸がないと結局は勘に頼ることになってしまいますから。
配当の罠にはまらないために
高配当株の世界には、配当の罠と呼ばれる落とし穴があります。英語ではバリュートラップとも言われるもので、利回りが異常に高く見えている銘柄を掴んでしまい、その後に減配と株価下落を同時に食らうという展開のこと。
そもそも配当利回りは、1株あたり配当を株価で割って計算します。分母である株価が下がれば、配当が1円も増えていなくても利回りは自動的に上がるわけです。つまり利回り8%とか10%といった数字を見つけたときは、配当が手厚いのではなく株価が売られているだけ、という可能性を先に疑ったほうがいいんですよね。
私が高利回り銘柄を見つけたときにやっている確認
まず配当性向を見て80%を超えていないかを調べます。次に、その配当が普通配当なのか記念配当や特別配当なのかを会社の発表資料でチェック。最後に、直近の四半期決算で利益がどう動いたかを確認します。この3つを見るだけで、危なそうな銘柄はかなりの割合でふるい落とせますよ。
業種と国を分けて持つ
高配当株を集めていくと、気づかないうちに似た顔ぶればかりになってしまうことがあります。銀行、商社、鉄鋼、通信、たばこ。日本の高配当銘柄はこのあたりに固まりやすいので、利回りの高い順に買っていくと、いつのまにか景気に振られやすい業種だらけになっているという事態が起こります。
だからこそ、意識して業種を分けたいところ。今回の6銘柄で言えば、鉄鋼の日本製鉄、食品のJT、通信のNTTとVerizon、たばこのAltria、不動産のRealty Income。通信が2つ重なっている点をどう考えるかは好みが分かれますが、片方は日本、もう片方はアメリカなので、通貨と規制の環境が違います。
通貨を分ける意味も大きいですよ。日本株だけだと円安のときに資産全体が目減りし、米国株だけだと円高で受取配当が細ります。ざっくり半々から始めて、自分の感覚に合わせて寄せていくのがいいと思います。
一度に買わずに時間を分ける
買い時という言葉を使ってきましたが、正直なところ、いちばん安い日をピンポイントで当てるのは私には無理です。プロでも難しいことを、本業を持つ私たちができるわけがありません。
そこで現実的なのが、買うタイミングをばらけさせること。たとえば30万円を投じると決めたら、10万円ずつ3回に分ける。今日買って、1か月後に買って、さらに1か月後に買う。こうしておけば、たまたま高値を掴んでしまう痛手を薄められます。
◆ワッシーのワンポイントアドバイス
私が始めた頃にいちばんやってしまったのが、値動きが気になって毎日アプリを開くことでした。結果として細かい上下に振り回されて、いい銘柄を安いところで手放してしまったこともあります。高配当株投資の本質は、持ち続けて配当を受け取ること。買ったらしばらく忘れるくらいがちょうどいいですよ。
新NISAの枠をどう使うか
2024年に始まった新NISAでは、配当や売却益にかかる約20%の税金がゼロになります。利回り4%の株を100万円分持っていれば、課税口座なら手取りは約3.2万円ですが、NISA口座なら4万円まるごと。この差は毎年積み重なっていくので、高配当株こそNISAで持つ価値が大きいと私は考えています。
ただし注意点がひとつ。日本株の配当をNISAで非課税にするには、証券口座で配当金の受け取り方を株式数比例配分方式に設定しておく必要があります。ここが郵便局で受け取る方式などになっていると、せっかくのNISAでも課税されてしまうんです。設定は口座の管理画面から数分で変えられるので、まだの人は今日のうちに確認しておいてください。
米国株は現地の10%こそ非課税にできませんが、国内分の約20%が消えるので恩恵は十分に大きいですよ。個別株は年240万円、生涯1,200万円までの成長投資枠を使います。
ちなみに、日本の高配当株投資の考え方そのものをじっくり知りたい人は、リベ大とリベシティで日本の高配当株投資を学んだ話もあわせて読んでみてください。インデックス投資とどう使い分けるかで迷っているなら、高配当株とインデックス投資の比較記事が参考になるはずです。
口座は楽天証券とSBI証券のどちらを選ぶか
ここまで読んで、実際に買ってみようかなと思ったら、次は口座の話になります。今回紹介した6銘柄は、日本株も米国株もどちらの会社でも1株単位から買えます。どちらもよくできているので、正直なところ好みで決めて大丈夫。ただ、性格は少し違うので、その違いだけお伝えしておきますね。
楽天証券
普段から楽天市場や楽天カードを使っているなら、こちらがしっくりくるはずです。画面がとにかく分かりやすくて、投資が初めての人でも迷いにくい設計になっています。日本株を1株から買うかぶミニという仕組みもあり、NTTのような低価格の銘柄と組み合わせれば数百円から練習できますよ。
SBI証券
取り扱っている銘柄の幅と、細かい設定の自由度で選ぶならこちらです。米国株の取扱数が多く、為替手数料を抑える方法も用意されているので、Verizonのようなドル建ての銘柄を積み上げていきたい人に向いています。単元未満株のS株も手数料の面で使いやすく、毎月コツコツ買い足す使い方と相性がいいですね。
どちらか一方に絞らないといけないわけでもありません。私は両方に口座を持っていて、用途で使い分けています。口座の開設自体は無料ですし、持っているだけで費用が発生することもないので、迷ったら両方作ってから使い心地を比べてみるのが結局いちばん早いと思いますよ。
高配当株の買い時に関するよくある質問
Q1. 配当利回りは何%あれば高配当と呼べますか
A. 日本株なら3%以上、米国株なら4%以上をひとつの目安にする人が多いです。東証プライム全体の平均が2%台なので、そこを明確に上回る水準ということですね。ただ数字だけを追いかけると危ないので、配当性向が30%から60%におさまっているかを必ずセットで見てください。利回り7%や8%といった突出した銘柄は、株価が売られた結果として見かけ上そうなっているだけのことが少なくありません。
Q2. PBRが1倍を割っている株は買ったほうがいいですか
A. 割安のサインではありますが、それだけを理由に買うのはおすすめしません。1倍割れには、株主還元がまだ十分でないという意味と、業績の先行きが厳しく見られているという意味の両方があるからです。東証が改善を求めていることもあって自社株買いや増配に動く会社は増えていますが、まずはなぜ安いのかを決算資料で確かめてから判断してください。今回の日本製鉄の0.65倍も、鉄鋼という業種の変動の大きさが背景にあります。
Q3. 日本株と米国株はどちらから始めるべきですか
A. 最初の1銘柄なら日本株のほうが取り組みやすいと思います。為替を気にしなくていいですし、決算やニュースが日本語で読めるので、何が起きているのかを理解しやすいからです。NTTのように単元でも2万円弱で買える銘柄なら、負担も小さくすみます。米国株は利回りの水準が高く、毎月配当のREITのような選択肢もあるので、日本株に慣れてから加えていくと無理がありません。
Q4. 権利確定日の直前に買っても間に合いますか
A. 権利付き最終日までに買えば配当を受け取る権利は得られます。ただ、その時期は配当狙いの買いが集まって株価が上がりやすく、権利を取った翌日には配当の分だけ下がる配当落ちが起こります。数日分の値上がりを追いかけて割高な価格で掴むより、落ち着いた時期にゆっくり買ったほうが結果的に得をする場面は多いですよ。焦らないほうが長い目では有利だと感じています。
Q5. 少額からでも高配当株投資は意味がありますか
A. 十分に意味があります。単元未満株の仕組みを使えば1株から買えるので、NTTなら175円、米国株でも1万円前後から持てます。最初のうちは配当が年に数百円という世界ですが、その数百円が実際に振り込まれる体験には値段が付けられません。配当という仕組みが体で分かると、増やす動機もはっきりしてきます。金額の小ささより、続けられるかどうかのほうがずっと大事ですよ。
今日の内容をふり返って
2026年9月2日時点の日米6銘柄を、配当利回りとPER、PBRの3つの物差しで見てきました。最後にポイントをまとめておきますね。
- 配当利回りは預金金利と比べると魅力的に映るが、元本が動く点で性質がまるで違う
- PERは利益の何年分か、PBRは解散価値の何倍かを示す物差し
- 日本製鉄はPBR0.65倍で利回り3.43%と、割安さがいちばんはっきりしている
- NTTは株価175.6円で単元100株でも約1.8万円と、少額から始めやすい
- 米国株はAltriaが6.19%、Verizonが5.58%、Realty Incomeが5.31%と利回りの水準が高い
- 利回りが突出して高いときは配当性向80%超と特別配当をまず疑う
- 業種と国を分けて買うタイミングも複数回に分ける
高配当株の買い時に、どこかに正解の日付があるわけではありません。自分が納得できる材料がそろった日のことだと私は思っています。利回りだけで飛びつかず、PERとPBRで株価の位置を確かめ、配当性向で持続性を測る。この手順を踏むだけで、後悔はずいぶん減らせますよ。
私も5,000万円の小金持ち山を目指して、まだまだ途中です。毎朝こうして数字を眺めながら、ゆっくり積み上げていくつもり。あなたも自分のペースで、無理のない金額から始めてみてください。最初の配当が振り込まれた日のことは、たぶんずっと覚えていると思いますよ。
なお、制度面の裏付けはNISAの公式サイトである金融庁のNISA特設ウェブサイトで確認できます。上場企業のPBR改善への要請については日本取引所グループの資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応にまとまっています。
免責事項
本記事は公開情報をもとにした個人の見解であり、投資助言ではありません。掲載した株価、配当利回り、PER、PBRなどの数値はいずれも2026年9月1日から2日にかけて確認できたもので、常に変動します。高配当株には減配や無配への転落、株価下落による元本割れのリスクがあります。米国株には為替変動のリスクと、外国税額控除の手続きが伴います。税制や各種制度は今後改正される可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
参考ソース
Yahoo!ファイナンス、みんかぶ、株予報Pro、マネックス証券の銘柄スカウター、stockanalysis.com、金融庁、日本取引所グループ
