「高配当株を利回りの高い順に買ったら、あとで減配されて株価も下がった」——高配当株投資でいちばん多い失敗です。利回りが高く見える銘柄には、業績が落ちて株価が下がっただけの「見せかけの高配当」が混ざっているからです。
この記事では、「配当を増やし続けている × 減配していない × 業績が強い × いま割安」の4条件で日本株30銘柄を絞り込める無料のスクリーニングツールと、その条件がなぜ必要なのかを解説します。登録もインストールも不要、スマホでも使えます。
- 日本の高配当株30銘柄を連続増配・減配なし・業績・割安の4条件で絞り込める無料ツールが使える
- 高配当株選びで見るべき指標は配当利回り・5年平均利回り・ROE・営業利益率・自己資本比率・配当性向の6つ
- 銀行・保険・リースを自己資本比率だけで切ってはいけない理由(BIS規制という別のモノサシがある)

父さん、配当がいっぱいもらえる株って、利回りが高い順に買えばいいんじゃないの?かんたんそうなのに、なんでダメなの?

いい質問だね。配当利回りは「配当 ÷ 株価」で計算するだろう?だから株価が下がるだけでも利回りは上がるんだ。会社が弱っているから株価が安い、という場合もあってね。だから「配当を払い続けられる会社かどうか」を先に見るんだよ。
その積立、将来いくらになると思いますか?
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【無料ツール】高配当株スクリーニング(日本株30銘柄)
まずは触ってみてください。条件のボタンをタップするだけで、当てはまる銘柄だけがその場で残ります。オレンジ色になっているのが「いま効いている条件」で、条件はすべて同時に効きます。ボタンの数字は、その条件に当てはまる銘柄数です。
株価・PER・PBR・配当利回りは2026年10月28日時点、営業利益率・ROE・自己資本比率・配当推移は直近の本決算をもとにした公開情報の整理です(出典:株探)。5年平均配当利回りは2026年9月末時点の集計値です。
銀行・保険・リース・クレジットは自己資本比率が構造的に低いため、自己資本比率の条件では除外されません。
このツールは投資助言ではありません。数値は日々変動し、減配・元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

わたし投資を始めたばかりなんですけど、項目が多くてどこから触ればいいか分かりません…。全部埋めないとダメですか?

大丈夫、全部いじらなくていいですよ。まずは「⭐ おまかせ条件」をポチッと押すだけ。そこから1つずつ動かして、銘柄数がどう変わるかを眺めるのがいちばん早いです。
高配当株スクリーニングツールの使い方(3ステップ)
ステップ1:まずは初期状態の7条件をそのまま眺める
ツールを開いた時点で、「利回り3.5%以上・直近5期は減配なし・ROE8%以上・営業利益率5%以上・自己資本比率40%以上・配当性向70%以下・利回りが5年平均以上」の7条件がオンになっています。高配当株の教科書的な条件をひとまとめにしたもので、2026年10月28日時点では5銘柄が残ります。
絞り込みがキツすぎると感じたら条件をタップしてオフに、もっと厳選したいときはオンにするだけ。条件を全部オフにすると30銘柄すべてが表示されます。ページを読み込み直せば初期状態に戻ります。
ステップ2:自分の優先順位に合わせて条件を動かす
条件は1つずつ自由に変えられます。目的別の使い方はこんな感じです。
| やりたいこと | オンにする条件 |
|---|---|
| とにかく利回り重視 | 「配当利回り 4%以上」 |
| 増配の継続力を重視 | 「連続増配 3期以上」+「直近5期 減配なし」 |
| 割安さを重視 | 「利回りが5年平均以上」+「PER 15倍以下」+「PBR 1.5倍以下」 |
| 減配リスクを避けたい | 「配当性向 70%以下」+「直近5期 減配なし」 |
| 財務の堅さを重視 | 「自己資本比率 40%以上」+「ROE 8%以上」 |
ステップ3:気になった銘柄は必ず自分で裏取りする
ここがいちばん大事です。このツールの数値はある時点のスナップショットなので、決算や業績修正が出れば翌日には変わります。気になる銘柄が見つかったら、証券会社のアプリやIR情報で最新の配当予想・決算短信を必ず確認してから判断してください。
高配当株スクリーニングの条件|なぜこの4つなのか
このツールの条件は、高配当株でよくある失敗から逆算して選んでいます。それぞれの意味を押さえておくと、数字の読み方が変わります。
| 条件 | 見ているもの | ツールの基準 |
|---|---|---|
| ① 連続増配・減配なし | 配当の継続力 | 直近5期の1株配当から自動判定 |
| ② ROE・営業利益率・自己資本比率 | 配当を払う体力 | ROE 8%/営業利益率 5%/自己資本比率 40%など |
| ③ 5年平均利回り・PER・PBR | いまが買い時か | 利回りが5年平均以上/PER15倍以下/PBR1.5倍以下 |
| ④ 配当性向 | 配当の余裕度 | 今期予想で70%以下/50%以下 |
①連続増配・減配なし=配当の「継続力」
高配当株投資でいちばん痛いのは減配です。配当が減れば受け取る金額が減るだけでなく、株価も同時に下がることが多く、ダブルパンチになります。
過去に減配せず、むしろ増やし続けてきた会社は、株主への配当を経営の約束として守る姿勢を持っていることが多い。ツールでは直近5期(4期の実績+今期の会社予想)の1株配当の推移から、連続増配の期数と減配の有無を自動で判定しています。各カードの下に実際の配当推移が数字で並ぶので、自分の目でも確認できます。
②ROE・営業利益率・自己資本比率=配当を払う「体力」
配当は利益から支払われるので、利益が出ていない会社の高配当は長続きしません。3つの指標で会社の体力を測ります。
- ROE(自己資本利益率):株主のお金をどれだけ効率よく利益に変えているか。2014年の伊藤レポートが「最低限8%を上回るROEを」と提言して以来、8%が日本株の一つの目安として広く使われています(10%超なら良好、15%超なら優秀とされることが多い)
- 営業利益率:本業でどれだけ稼げているか。業種で水準が大きく違うので、同業種内での比較が基本です
- 自己資本比率:総資産のうち返さなくていいお金の割合。高いほど不況に強いとされます
③5年平均利回りとの比較=いちばん分かりやすい「割安」のモノサシ
良い会社でも、高いところで買えばリターンは落ちます。このツールで割安さの中心に置いているのは「いまの配当利回り vs その銘柄の過去5年平均利回り」です。
同じ利回り4%でも、いつも3%の銘柄なら「かなり安い」、いつも5%の銘柄なら「むしろ高い」。同じ銘柄の過去と比べるので、業種をまたいだ比較でも歪みが出にくいのが利点です。PERとPBRは補助のモノサシとして、チェックボックスでオン・オフできます。
④配当性向は「余裕度」。70%を超えたら理由を確かめる
配当性向は「利益のうち何%を配当に回しているか」。一般に30〜50%程度が健全とされ、70%を超えると利益が少し落ちただけで配当の維持が苦しくなります。80%超が続くようなら要注意、100%超が続く場合は利益以外のお金から払っている可能性があります。
ただし高い=即ダメではありません。業績の一時的な落ち込みで一年だけ跳ね上がることもあるので、ツールで⚠️が付いた銘柄は配当推移と利益の推移をセットで確認しましょう。
銀行・保険・リースを「自己資本比率」で切らない理由
ツールを触ると気づくと思いますが、銀行や保険、リース会社は自己資本比率が数%しかありません。でもこれは経営が危ないという意味ではありません。
銀行は預金(=負債)を集めて貸し出すのがビジネスの仕組みそのもの。保険会社も契約者から預かったお金が負債に計上されます。つまり総資産に対する自己資本の比率が低いのは構造上あたりまえなのです。
事業の仕組みが違うものに同じモノサシを当てると優良企業まで弾いてしまうので、このツールでは金融セクターを自己資本比率の条件から自動で除外し、カードに「🏦 金融」タグを付けて分かるようにしています。

銀行って借金だらけに見えたけど、そういうお仕事だったんだ!ものさしを変えるって大事なんだね。

そのとおり。数字そのものより「何と比べているか」が大事なんだ。同じ業種どうし、同じ銘柄の過去と比べる——これだけで判断の精度はぐっと上がるよ。
「割安に見えるだけ」の高配当株を避ける3つのチェック
条件を通過しても即買いはNGです。買う前に次の3つを確認しましょう。
- 今期が減配予想になっていないか:カードの配当推移の右端(今期予想)が前期より下がっていないかを見る
- 配当性向が跳ね上がっていないか:⚠️が付いていたら、利益が落ちたせいなのか、方針として還元を増やしたのかを決算資料で確認する
- 売上・EPSが長期で右肩上がりか:直近1期だけでなく、10年単位のトレンドを見る
バリュートラップ(割安に見えて実は危ない銘柄)の詳しい見分け方は高配当株の罠銘柄を避ける7つの指標で解説しています。
買いたい株価を逆算するなら「割安チェッカー」と併用
このスクリーニングツールは「条件で候補を絞る」のが役割です。候補が見つかったあと、「いくらまで下がったら買うのか」を決めたい人は、別記事の割安チェッカーを使ってください。目標利回りをスライダーで決めると、その利回りになる株価(=買いたい株価)と5年の株価チャートが銘柄ごとに出ます。
👉 高配当株の割安判定ツール|5年平均利回りで買い時がわかる
絞り込んだ高配当株を「1株から」買える証券口座
条件に合う銘柄が見つかっても、1銘柄100株だとまとまった資金が必要になります。単元未満株なら1株から買えるので、分散しながら少しずつ拾えます。ワッシー自身も新NISAで高配当株を保有しています(運用実績はこちら)。
- SBI証券(S株):単元未満株の売買手数料が買い・売りとも無料(各種書面の電子交付の設定が条件)。条件に合った銘柄を1株ずつ拾える
- 楽天証券(かぶミニ):売買手数料は無料。寄付取引ならスプレッドもかからない(リアルタイム取引は0.22%のスプレッドあり)
- 正直なデメリット:単元未満株は株主優待や議決権の対象外になることが多い。売却時の手数料・スプレッドも事前に確認しよう
どちらにするか迷ったら、新NISAはSBIと楽天どっち?で違いを比べています。

条件に合う銘柄が見つかっても、全部にいくら配分すればいいのか分からなくて…。家計全体のバランスって、誰かに相談できますか?
- マネイロ:NISA・iDeCo・資産運用の相談がオンラインで何度でも無料
- 投資のミカタ:中立的なFPが家計に合った資産配分を提案。オンラインで完結
- 正直なデメリット:相談は無料だが、金融商品の紹介を受けることもある。納得できないものは断ってOK
よくある質問(FAQ)
- Q条件に合う銘柄が0件になってしまいます
- A
条件を足しすぎです。オレンジ色になっている条件をひとつずつタップしてオフにしてみてください。いったん全部オフにしてから、気になる条件を1つずつ足していくと「どの条件が厳しいのか」が分かります。
- Qなぜこの30銘柄なのですか?
- A
日本の高配当株としてよく名前が挙がる銘柄から30社をピックアップしています。この30社が「おすすめ銘柄」という意味ではありません。条件で絞り込む練習をするための母集団として見てください。
- Qデータは自動更新されますか?
- A
自動更新ではありません。株価・PER・PBR・配当利回りは2026年10月28日時点、業績と配当推移は直近の本決算時点の数値です。決算シーズンをまたぐと実態とズレるので、気になる銘柄は必ず最新情報を確認してください。
- Q入力したデータはどこかに送信されますか?
- A
されません。すべての計算はあなたのブラウザの中だけで行われます。登録もメールアドレスの入力も不要です。
- Qスクリーニングで残った銘柄を全部買えばいいですか?
- A
いいえ。スクリーニングはあくまで候補を絞る作業です。残った銘柄は最新の決算・配当予想を自分で確認し、業種が偏らないように分散して、少しずつ買うのが基本です。
まとめ:利回りの高さではなく「払い続けられるか」から見る
- 高配当株は「配当を払い続けられる会社か」→「いま割安か」の順で見るのが王道
- 継続力は連続増配・減配なし、体力はROE・営業利益率・自己資本比率、買い時は5年平均利回りとの比較で判断する
- 銀行・保険・リースは自己資本比率で切らない。BIS規制という別のモノサシがある
- スクリーニングはゴールではなく候補出し。最後は最新の決算で裏取りする

条件をポチポチするだけで、ぼくにも「いい会社っぽい株」が見つけられた!これ毎月やってみたいな。

いいね。決算シーズンのたびに条件を変えて眺めるだけでも、数字の見方が身についていくよ。あせらず、少しずつでいいからね。
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※本記事・ツールは情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載データは公開情報(株価等は2026年10月28日時点、業績は直近本決算時点)をもとに集計した参考値で、正確性を保証するものではありません。減配や株価下落により元本割れの可能性があります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。
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